AKANE静岡県出身。タンゴに魅せられて35歳でブエノスアイレスにタンゴ留学。 タンゴダンサー/講師/タンゴライフアドバイザー/ライター・コラムニストとして活動。国際結婚を経て、現在は海外子育てに奮闘中。 著書 kindle『<a href="https://www.amazon.co.jp/dp/B0DVQD4T73?ref_=quick_view_ref_tag" target="_blank" rel="noopener noreferrer">はじめてのブエノスアイレス2週間滞在完全ガイド</a>』著者AKANE, 酒井 綾子, AKANETanguera, へんいち&nbsp; kindle『<a href="https://www.amazon.co.jp/%E4%BA%BA%E7%94%9F%E3%82%92%E5%A4%89%E3%81%88%E3%82%8B%E6%B5%B7%E5%A4%96%E7%A7%BB%E4%BD%8F-vol-05-%E3%83%96%E3%82%A8%E3%83%8E%E3%82%B9%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%82%B9-%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%B3-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AE%E6%B5%B7%E5%A4%96%E7%A7%BB%E4%BD%8F%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF-ebook/dp/B0916VJBCS" target="_blank" rel="noopener noreferrer">人生を変える海外移住　ブエノスアイレス編</a>』 Instagram：<a href="http://www.instagram.com/akanetanguera" target="_blank" rel="noopener noreferrer">@akanetanguera</a> HP：<a href="https://akanetanguera.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://akanetanguera.com/</a>

そろそろクリスマスや年末年始を意識する季節となりました。 そこで、今月は各国のプレゼント文化についてレポートしてもらいした。 みなさんは、お誕生日、父の日、母の日、そしてクリスマス…プレゼント、どうしてますか？実は日本と海外では『プレゼント』に対する価値観が違ったりします。 お国柄やファミリーレポーターの方々の家庭事情などが垣間見えるレポートです。

こんにちは。ブエノスアイレスのAKANEです。今回は、アルゼンチンのクリスマスプレゼント文化についてご紹介します。<h2 id="heading-yLsb2lIjMOZnzCBFGwkFL">アルゼンチンのクリスマス</h2>

キリスト教徒が多いこともあって、クリスマスが年越しよりも大事なアルゼンチン。クリスマスは家族揃って過ごすのが鉄則です。知人・知り合いで1人寂しく過ごすことになりそうな人がいたら「一緒に過ごさない？」と家族の会に誘う文化があります。アルゼンチン人の世話好きな性格ゆえでしょうか。私も留学中に知人の家族に誘ってもらったり、主人と知り合ってからは恋人として主人の家族と過ごしていました。 我が家では、クリスマスに仕事をしてくれるアパートのセグリダ（警備員）のおじさんにクリスマスのご馳走を届けたり、道で暮らすホームレスの方にシャンパンをプレゼントしています。 この日ばかりは、すべての人が幸せに過ごせるよう願わずにはいられません。

<h2 id="heading-x0koWl-kN4-Z8oUnrVpN7">クリスマスプレゼントのあれこれ</h2>

クリスマスプレゼント商戦の最終決戦の場は、23日の未明まで夜を徹してOPENしているショッピングモールなどの大手商業施設です。 12月24日は、特別な仕事以外はどんな仕事でも午前中まで。午後から自宅に帰って夜のクリスマスパーティーに備えます。 昨年の年末、アルゼンチンはひどいインフレでクリスマスプレゼント商品の売れ行きもよくありませんでした。 我が家の家族は13人。プラス、主人の妹の彼氏のママとお姉さんが追加され15人で毎年クリスマスを祝います。 15人分のプレゼントを買うのは大変なので、くじ引き制度を導入しています。 家長である私の義母が義姉とくじでそれぞれのプレゼントの贈り主を決めて、各々に知らせます。つまり私は、知らされた15人のうちの誰か1人のプレゼントを準備する仕組みです。 また、誰が誰のプレゼントを用意するのか、誰からプレゼントをもらうかは当日まで内緒です。 今までは、この振り分けられたプレゼントにプラスしていつもお世話になっている人にプレゼントを渡していました。 しかし昨年は、みんなのお財布事情を考慮して厳密に振り分けられた分だけを購入すること、と家長が通達。また今まで適当だった予算が決まりました。インフレ率200％の経済の冷え込みはこんなとこに現れるのか、となんだか納得したクリスマスでした。 &nbsp;<h2 id="heading-p_gEnxlp2jcntnZ4scqug">プレゼント交換</h2>

日付が変わった25日に花火が上がったらみんなでシャンパンやシドラ（りんごのお酒）でクリスマスをお祝いします。 プレゼントは、乾杯が終わりツリーの下に用意された大きな袋から自分の名前が順番に呼ばれてプレゼントをもらう、という流れです。 息子は、サンタさんがプレゼントを届けに来ると思っていつも庭でサンタさんを待ち構えています。しかし、サンタさんは息子の目論見とは違って玄関から登場。プレゼントを置いて行ってしまって息子とは会えずじまいだ、という流れで進みます。 家族の中に子どもが息子だけなので、この茶番を家族総出で行うのもクリスマスの楽しみのひとつです。これもいつまでできるでしょうか。<h2 id="heading-Ten1ZRmQc76Ppm7tY4l08"> どんなものを渡す？</h2>プレゼントは多種多様。それぞれが考えてチョイスします。アルゼンチンらしいと私が感じるのは、無難なものを選ばないことでしょうか。 過去私が贈ったプレゼントは、ワイン、石鹸の詰め合わせ、ストール、Tシャツ、ボディクリーム、ベーシックなアクセサリーと日本人妻が選ぶ、無難な贈り物です。あっても困らないものやセンスをあまり問われないもの。 予算は、3,000円くらい。女性なら高級なハンドクリームやボディクリーム。男性ならTシャツが、日本人の私には無難な贈り物のように感じます。 過去もらったプレゼントは、洋服、バッグ、アクセサリーでしょうか。 洋服はよくいただきますが、ここだけの話、趣味が合わないものが多いです。 無難な黒のTシャツとかだったら使うのですが、なぜか柄物が多い。 こういう趣味だと私はいつも思われているのだろうか？と考えてしまうほど不思議なセンスの洋服が多いのです。 しかしこれまでの経験上、アルゼンチン人は自分が気に入った渡したい物を渡しているだけなんだろうと思います。深く考えないことにしています。<h2 id="heading-xC11K2p6T2bmlKa3GU5-I"> 返品できるプレゼント</h2>誕生日プレゼントでもクリスマスプレゼントでも、もらった人は気に入らなければお店で交換することができます。 洋服のサイズが合わなかったら交換するというのは想像できるのですが、同じ値段か、それ以上の場合は追加金額を払えばプレゼントはまったく違うものにも変更可能です。 この合理的な習慣にどうしても私は馴染めず、いただいたプレゼントが気に入らなくてもそのまま使わずタンスの肥やしにしてしまいがち。 でも「気に入らなければ、自分で気に入るものを選んで使った方が良いでしょ？」という発想だそうです。それは確かにそうなんですよね。 &nbsp;<h2 id="heading-YPWgSYt4M8cRoYa8AvTlu">子どものプレゼント</h2>

息子は、我が家5家族13人の中では唯一の子ども。クリスマスプレゼントが集中します。 生まれてすぐはお洋服のプレゼントが多かったですが、1歳を過ぎてからはおもちゃの方が割合は多くなりました。 バットマンの人形や光る車のおもちゃや恐竜の人形、トラックや車の詰め合わせ。その他、靴下、ズボンなどをもらいました。 我が家では、特別なとき以外はおもちゃを買うことはほとんどないのでクリスマスは制限をかけていません。 息子にとってはこのときばかりはもらいどき、ですが昨年のアルゼンチンの不景気は息子にも影響を与えていました。かわいそうな気もしますが、アルゼンチンの社会の厳しさを知る良い機会かもしれません。 &nbsp;<h2 id="heading-K9GJB3_HVUqyN03M7xkla">日本の家族から</h2>アルゼンチンの家族とは別に、息子には日本の家族からのクリスマスプレゼントを用意しています。 なかなか日本に帰る機会のない私たち。日本の祖父母とのコミュニケーションのために特別にクリスマスプレゼントを渡しています。 実質は私からなのですが、クリスマスというイベントの重みが日本とアルゼンチンではだいぶ違うので、そこは海外に暮らすと選択した私の最重要事項と考えています。 アルゼンチンのクリスマスプレゼントのイメージはなんとなく想像できたでしょうか？ 日本にいた頃は、クリスマスって恋人同士で過ごす日みたいなイメージがありましたが、アルゼンチンでは家族で過ごすのが主流です。 日本では、お正月の方が家族で過ごすイメージが強いですよね。 アルゼンチンだと、お正月こそ恋人同士の時間のようです。なんだかあべこべで不思議な感覚です。

2024年10月のテーマ「プレゼントについて」

‌