佐々木はる菜集英社「LEEweb」のコラム連載、時事通信社での特集記事など、海外渡航後も女性目線・ママ目線に強いライターとして国内外のトレンドや社会的な取り組みなどを幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」についての発信がライフワークで著書にkindle「今こそ！フリーランスママ入門」。ブラジル生活8か月を経て家族でアルゼンチンへ。東京出身、小学生兄妹の母。Instagram／<a href="https://www.instagram.com/halna212/?hl=ja" target="_blank" rel="noopener noreferrer">halna212</a> note／<a href="https://note.com/miraiwotsumugu/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://note.com/miraiwotsumugu</a> HP／<a href="https://miraiwotsumugu.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://miraiwotsumugu.com</a>

今日は何もしたくな～いっていうとき、ありますよね？ 残業して急いで帰ってきたけど、お腹すいた～と騒ぐ子どもたちにため息… 朝から出かけてバタバタの夕食。こんなときのお助け手抜きパパッとご飯。皆さんは何をつくりますか？ 我が家は、子どもたちが小さいころはうどんかどんぶりが多かったかなあ。 高学年以降はお惣菜のトンカツを買ってカツ丼。男子は大好きでした。笑さて、海外ではみなさんどうしているのでしょうか？ 今回は「世界のパパッとご飯」と題して、海外に住んでいるみなさんのレシピやアイデアを教えてもらいます。

南米で、子どもたちは毎日お弁当の日々を送っている我が家。 食材にも買いもの事情にも慣れなかったころは、あの材料や調味料があったら…日本のおいしく優秀な冷凍食品があったら…などと思わない日はありませんでした。でも、こちらで暮らすうち、現地ならではのおいしいものもたくさんあると気づきました。 今回は、南米に住んだことをきっかけにつくるようになった何通りにも活用できる料理と、日本にいるときから「もう何もしたくない…」という日に登場する超お手軽レシピ、そして日々の料理を楽にするちょっとした工夫をご紹介したいと思います。 &nbsp;<h2>南米は鶏を丸ごと一羽や塊肉で買うのが一般的</h2>南米でよく買うようになった丸鶏と塊肉。 ブラジルも、アルゼンチンもイメージ通りお肉はとてもおいしく、しかも決して安くない物価の中でも日本よりも安い！

日本での私は、普段薄切り肉などカットされたものばかり買っていたので、日常的に丸鶏や塊肉を買うイメージも、そもそも料理の腕もなく、最初は少し戸惑いました。そんな中、ながらくファンである料理家・有元葉子さんのレシピ本を思い出し、茹で鶏や茹で豚をつくるようになりました。有本さんのレシピは茹でるだけなので、同時にほかの作業もできて、さらにはさまざまな料理に使い回せるので、丸鶏や塊肉を使った料理が楽しくなりました！

<h2>1回茹でるだけで何通りにも使える！</h2>丸鶏の場合は生姜やネギといった香味野菜と一緒に茹でます。丸鶏の代わりにモモ・ムネ・手羽元などをまとめて茹でてもOK。 茹で上がった鶏肉は包丁で大まかに切り分け、そのまま好みのタレで食べるのが一番シンプル！食べやすく切って、薄く切った玉ねぎなどと一緒に塩こしょう・酢・レモン汁・オリーブオイルなどで和えてつくる簡単マリネは、私と夫の好物です。豚肉は、おいしい塩で塩漬けにして1～2日冷蔵庫で寝かせたあと茹で豚に。 ジップ付きの袋などに肉と塩を入れビニールの上からもみ込むと手も汚れず、そのまま保存できるので便利。まずは塩豚としてそのまま食べるのがおすすめです！すぐ食べない肉は、塊のまま茹で汁に漬け、冷蔵庫保存すると硬くならず味も落ちにくい。 どの肉も、炒めものやチャーハン、麺やサンドイッチの具などさまざまな料理に使い回せます。

スープがとても美味しく栄養たっぷりなので、そのまま野菜を入れて鍋にしても良いし、雑炊やラーメン・うどんなどに使っても良し。体調不良のときも重宝してきました。ポイントは、かぶるぐらいの水を入れた後、沸騰してからは決して煮立てず、たまに灰汁取りしながらコトコト煮込むことぐらいです。&nbsp;

<h2>何もしたくないときでもすぐつくれる！栄養バランスも優秀な「炊き込みご飯」</h2>レシピとして紹介するのは恥ずかしいほど簡単ですが、昔から疲れている日によくつくるのが、めんつゆで味付けする炊き込みご飯です。

研いだ米の水を切ってから、めんつゆを投入。分量は3合に対して大さじ4～5杯くらい。 濃縮度合にもよるため、少なめに入れて、炊きあがった後に味を見て足りなければ少し追加するくらいがおすすめです。全体をさっと混ぜて炊飯器の分量通りに水を入れ、上から油を切ったツナ缶と家にある野菜を加えて炊飯するだけ！簡単すぎてごめんなさい…

アルゼンチンはやたらと魚介類が高いため、せめて少しでも魚を摂りたいといまはツナ缶ばかり入れていますが（笑）、ひき肉や切り身の鮭などもおいしい。 野菜もお好みで何でもOKで、戻したひじきやわかめ、油揚げ、キノコ類もよく投入しています。味変バージョンとして鶏ガラを使いチャーハン風、ケチャップとソースとコンソメでチキンライスにすることも。タンパク質と野菜どちらも摂ることができるので栄養バランスへの罪悪感も少なく、何よりこんなに簡単なのに子どもたちが喜んでくれる！多めにつくっておにぎりにしたり冷凍したりして、翌日以降の朝ごはんやお弁当にも活躍させています。 &nbsp;<h2>料理の「ついで」にカット野菜づくり</h2>日本にいるころから、明日以降の未来の自分を応援するため、料理の「ついで」に少し多めに野菜を切って冷蔵や冷凍保存するようにしています。&nbsp;

野菜を切ってジップ付き袋に入れ塩もみし、袋ごと金属バットなどに入れて平らにし、上に重しを乗せておきます。 ただ切って塩をするだけなのですが、野菜の水分が出てうまみが凝縮されるのか、そのまま食べてもおいしくいただくことができます。

我が家ではキャベツと玉ねぎは常備！キャベツは千切りとざく切り2種類をつくっておき、千切りはサラダや添えものに、ざく切りは炒めものや味噌汁の具などにしています。

このときはマカロニサラダをつくっていたのですが、具にするきゅうりと新玉ねぎを「ついで」切り。ひとつ切るのもふたつ切るのも、あまり手間は変わりません。 玉ねぎは塩漬けと、塩こしょう・酢やレモン汁・オイルでマリネしたもの２種類をつくっています。 &nbsp;<h2>野菜は冷凍で長期保存。味落ち補完のひと工夫がおいしさの秘密</h2>ある程度塩が混ざってから冷凍するとさらに長期保存できます。前述の炊き込みご飯の写真で使っているのも、冷凍したカット野菜です。&nbsp;

ただやはり冷凍すると味は落ちてしまうため、炒めものなどをつくるときに必ず入れるようにしているのが、生のにんにくと生姜。

こちらは便利なチューブタイプはないので生のものを使うようになったのですが、料理の味がちょこっと格上げされると感じます。 ちなみににんにくはバラバラにして瓶に、生姜はタッパーなどに入れ水に漬けて冷蔵庫に入れておくと、長持ちします。

<h2>無理せず、でも美味しくて栄養のあるものを食べたい</h2>海外に来て実感するのは、やはり日本はおいしいものにあふれている！ということ。 料理に便利な商品・調理グッズ・家電、外食や・中食・テイクアウトなどの選択肢も多く「日本のスーパーやコンビニに行ったら何を買うか」という妄想は我が家で頻出の話題です。ただ、当初感じた不便さゆえに新たな習慣となったレシピは、今後も大切にしていきたいなと思っています。料理は毎日のことなので、無理は続かない。 でもやっぱり食は健康の基本だと思うので、なるべくおいしく栄養バランスの良い食事をしたい。私自身も日々試行錯誤中なため、各国の皆さんのパパっとレシピを読むことがいまから楽しみでなりません！

2024年2月のテーマ「世界のパパッとご飯」

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