<h4>Kay</h4>東京都出身、一男一女の母。 大学卒業後、国内IT企業、法律事務所、外資エンタメ企業勤務を経て、 2021年より家族4人で北京市に滞在中。 2022年末まで中国の厳しいコロナ政策下での生活を経験。 現在は現地の大学にて中国語を勉強中。 書道、料理、中国茶など中国の文化を楽しんでいます！

2024年5月のテーマは「海外の防災・防犯事情を調査してみた」。地震大国日本では、元旦の能登半島地震に続いて各地で地震が多発しており、防災への関心が高まっています。 もしものとき、どうするか、親子で防災・防犯について相談しておきたいですね。海外の防災事情はどうなんでしょうか。 火山が多い国、自然より防犯が重要な国。各国事情によってさまざまですが、多様な視点は日本でも参考になることが多いです。令和6年能登半島地震において、犠牲となられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、被災されたすべての方々にお見舞いを申し上げます。被災地域の皆様の安全と、1日も早い復興をお祈りいたします。

<h2>中国の学校での防災・防犯体制</h2>子どもたちが通う中国の現地校。まず防災の観点から避難訓練の様子を聞いてみました。2008年の四川大地震など大きな地震が発生している中国ですが、北京では大きな地震は稀で、日本のように地震を想定した避難訓練はないとのこと。火事などを想定し、教室から校庭まで避難する訓練は定期的に行うそうです。登下校時には防犯のため4～5名の保安（バオアン）と呼ばれる警備員が数メートルおきに立ち、監視します。バオアンの装備はヘルメット、防弾チョッキ、透明の盾、警棒など。 小学生までは基本的に保護者が送迎するか、もしくはスクールバスで通学するため、子どもだけで登下校することはないのですが、体格のいいバオアンの方たちが見守ってくれると親も安心感があります。

<h2>地下鉄の電車もX線検査機による荷物検査と金属探知ゲートで安全</h2>中国の首都であり政治の中心である北京。日常でも監視カメラが至るところにあり、また外国人が多く住むエリアには大使館も多いことから、軍隊、警備員が大量に配置されています。さらに、政治的に重要な会議や、要人来訪がある場合には、大掛かりな交通規制がなされ、駅など要所で身分証チェックが行われるなど、厳戒すぎるほどの警備体制が敷かれています。

公共交通機関で日本と違うのは、地下鉄や高速鉄道に乗る前には必ず安全検査（X線検査機による荷物検査と乗客の金属探知ゲート通過）が行われることと、地下鉄やバスなどの中に必ずバオアン（警備員）が乗っていること。 毎回の安全検査は手間ですが、地下鉄構内に危険物が持ち込まれるような事件は起こりません。 保安はバス1台に1人または2人、地下鉄も各車両を巡回しているので、もしほかの乗客に迷惑なことをする人がいれば注意され、また何か聞けばすぐに助けてくれるのでありがたい存在です。

子どもが大切にされる中国なので、保安以外にまわりの乗客も「こっちの席が空いたよ」「ママも隣に座りなさい」など子どもの様子を見てお世話を焼いてくれる方が多く、この環境なら安心という実感があり、我が家の子どもも中学生入学以降は1人で公共交通機関に乗せることもあります。

外国＝スリや誘拐に注意が必要、という安直なイメージを持って引っ越して来ましたが、いまとなっては一時帰国で東京に滞在しているときの方が防犯面で不安な気持ちになるほど、北京の安全管理体制は万全に感じます。 監視カメラが多く、監視社会であることに間違いありませんが、子育て中の一市民としては、警備や監視が過剰だとしても安全に暮らせる方がいいなと感じるのが正直なところです。

<h2>交通事故防止の意識はまだまだ低い</h2>交通ルールに関しては安全意識が高くない中国。デリバリーのバイクによる車道の逆走や、歩道への乗り上げ走行は日常茶飯事です。バイクの後部にノーヘルメットの子どもを乗せていたり、ひどいときにはレンタル自転車の前カゴ部分に小さな子どもを座らせて走ったりしている姿を見かけるたびに、母親視点からはハラハラして目で追ってしまいます。日常生活でも交通事故には常に注意が必要です。

<h2>小学生の相棒、スマートウォッチ『小天才』</h2>子どもの防犯と利便性を兼ねて人気の児童用スマートウォッチ、小天才（シャオティエンツァイ）。 我が家の小学生も愛用中で、街中でもつけている子どもをとても多く見かけます。主に以下のような機能があります。

写真引用：小天才　<a href="https://www.okii.com/html/pc/products/watch.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://www.okii.com/html/pc/products/watch.html</a>　 ・通話、ビデオ通話、メッセージ &nbsp; →　事前に登録してある家族や友人のみと連絡可能・アプリを使用して親側からの現在位置の確認。 &nbsp;→　かなり正確に所在地がわかるので、安心です。最新のものは位置情報の精度が高く、建物の何階にいるかもわかるらしいです。・QRコードを使用した決済機能。 &nbsp;→　親からの送金も可能。・運動量の計測・音楽再生・辞書、翻訳、写真を使った百科事典検索など学習に役立つ機能・友だちとのコネクト機能。 &nbsp;→　物理的にスマートウォッチ同士を近づけ繋がるしくみで、ネット上の人などと接触しない設計。親のアプリからも誰と繋がったかなどを監視できるようになっています。この小天才、価格は日本円で2万円～4万円程度ですが、これひとつでかなり安心を得られるのでリーズナブルではないでしょうか。 なお、学校の授業中にはスマートウォッチと携帯電話は先生に預けるのがルールです。

2024年5月のテーマ「海外の防災・防犯事情を調査してみた」

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