<h4>石踊 千夏</h4>大阪市出身。22歳で熱帯雨林の保護活動を夢にインドネシアに渡るが、ジャングルに出会えず数年間意味もなく放浪。2000年にバリ島で日本語学校を設立する機会を得る。長男出産を機に息子のためにと託児所を建て、やがてそれが保育園、2020年には小学校をオープンすることに。現在、9歳と6歳の双子の母親兼、校長として理想の小学校づくりに奮闘中。

「世界のお小遣い事情を比べてみた！」 お子さんのお小遣い、どうされていますか？ 海外在住ファミリーレポーターのみなさんに「お小遣いってどうしてる？」と聞いたところ「そもそも小学生だけで買い物に行くことができないから、お金を持たせない」との声が。 なるほど～国によって違うのね。ということで、それぞれのご家庭ではお小遣いをあげているか、各国の子どものお小遣い事情や、 お金の教育はどうしているかなど、世界のお小遣い事情を比べてみました。

涼しかった乾季も過ぎ、最近は少しずつ暑くなってきました。 とはいえ、朝方と夕方になると、半袖半ズボンではまだ少し寒く感じられます。 我慢できないほど暑くもなく、我慢できなくもないくらい寒くなることもない、気温に関しては常に油断していられるバリ島の気候も、この島の魅力のひとつだなぁと感じたりしています。 まぁ、それがここの国民性を形成するひとつの要素となってきたものだとも思うのですが。今月のお題は「お小遣い」 私が小さいころ、小学生のころは1日50円で、100円より高いアイスクリームがすごく私の中では高級で特別だったのを覚えています。こちらでも、お小遣いをあげる習慣はあるようですが、少し違うのが、そこにはおやつ代以外に昼ご飯代も含まれている場合が多いことです。バリでは基本小学校から高校まで、公立、私立関わらず全ての学校に給食というものがありません。ですので、子どもたちは学校が契約しているケータリング（食事を提供するサービス）から事前に注文したランチを食べるか、学校にある売店で自分の好きなものを買うことがほとんどなのです。また、学校の前には自転車に子どもが好きそうなおやつや、スナックを積んで待ち構えている人たちもいたりして、帰宅前の買い食いも許されています。 学校によっては、休み時間に外に出て、近くの駄菓子屋に行ってランチやおやつを買うことも許されていて、その為に学校に毎日お金を持たせていくのが普通なようです。

<h2>通学はアプリでバイクタクシーを使う場合も</h2>ランチ代以外に、これは現代の子の特徴とも思うのですが「バイクタクシー代」というものもあります。インドネシアでは公共の交通手段が整っておらず、また私立の学校になると特にほとんどの子どもが歩いて行ける距離に学校がないので、子どもの毎日の通学の送り迎えが親の大きな負担のひとつにもなっています。こちらでは10年ほど前から、オンラインでオーダーできるバイクタクシーのシステムが盛んに利用されるようになりました。さすがに、小学校の低学年くらいまでは子ども1人でそれに乗せる親はあまりいないようですが、もう少し大きくなったり、中高校生になれば自分の携帯電話のアプリからオーダーして自分で支払って、ということもさせているようです。ですので、こういった必要経費以外の欲しいものはその都度親に頼んで、親が良しとするものは買い与えます。 親が買わないと決めても、子ども自身がどうしても欲しいものは、そのために毎日持たせてもらっているお金を節約したりしてお金を貯めたり、お年玉や親せきからもらったお小遣いを貯めて買ったりしているようで、その辺は日本の子どもと似ている部分があるかもしれません。

<h2>コインの価値が失われつつある？インドネシアの通貨ルピア</h2>インドネシアのお金の通貨はRupiah（ルピア）です。100ルピアコインが一番小さい額のお金で、100,000ルピアのお札（日本円で約1000円弱）が一番大きいお札になります。 私がインドネシアに来た20年前くらい前にはまだ25ルピアのコインもあったりして、それで飴玉1個くらいは買えたように思います。けれど、最近ではこちらの物価もグングン上がってきて、物によっては日本より高いものも普通にあり、日本と同じようなライフスタイルを送るためには日本以上にお金がかかったりもします。日本のお金でいうと、1,000円札を何枚も財布に入れておかなければならないようなものなので、もっぱらアプリ決算かデビットカード払いで会計する人がほとんどです。

そしてこのコイン、100ルピア、200ルピア、500ルピア、1,000ルピアとあるのですが、一時期はスーパーなどでは、お釣りになるコイン不足のためか、もしくはそれを装っていることもあり得るのですが、コインでのおつりが代わりにキャンディーで渡されるにようになった時代もありました！ その結果、欲しくもない飴がどんどん財布やポケットに溜まっていって腹立たしくなったものです。そして最近ではコインを受け取ってくれないケースも増えてきていて、コインがお金としての価値を失いつつあります。そのうち、通貨の桁を減らす「デノミネーション」を行うのかもしれないのかなと、ちょっと不安に思ったりすることもあります。

お小遣い・・・ 自分のやっている小学校では「金融教育を早めのうちにやろう」なんて偉そうに言っているのに、自分の子には、私の気分次第という格好になってしまっているので、 「どうするかねぇ～。。」 なんてダラダラと先延ばしにしてしまっているのです。反省。。

2023年9月のテーマ「世界のお小遣い事情を比べてみた」

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