<h4>石踊 千夏</h4>大阪市出身。22歳で熱帯雨林の保護活動を夢にインドネシアに渡るが、ジャングルに出会えず数年間意味もなく放浪。2000年にバリ島で日本語学校を設立する機会を得る。長男出産を機に息子のためにと託児所を建て、やがてそれが保育園、2020年には小学校をオープンすることに。現在、9歳と6歳の双子の母親兼、校長として理想の小学校づくりに奮闘中。

お出かけが気持ちいい季節となりましたね。そろそろ長期のお休みに向けて、家族旅行の計画を立てられているご家庭もあるのではないでしょうか。そこで！今月のテーマは「子連れ旅行のお役立ち情報大公開！」。&nbsp; 旅慣れた海外在住Soda!ファミリーレポーターの皆さんならではのアイデアやヒントをレポートしてもらいました。

日本へは一年に一度は帰国しています。常夏から日本に帰るときの一番の悩みは、日本で着る服。 夏以外の帰国になると、そのための服を揃えなければならず、自分用なら今後も着ることがあるかもしれないのでまだいいのですが、子どもは毎年成長するので、帰国のために買うのはもったいないということで、実家の知人からお古の服を譲り受けたりしてなんとかしのいでいます。 去年はバリ島の新学期休みの6～7月に帰国したので夏服で大丈夫でした。でも、実は日本で着る洋服をオンラインで事前に購入し、到着後に泊まるホテルに送ってもらうことにしていました。というのも、こちらで着ているそれなりに外出用の服も、日本で着るとヨレヨレで色あせてくたびれて見えるに違いないと、日本人として抵抗があるのです。 とはいえ、私はオンラインでものを買う経験があまりなかったので、買い間違えがないように、検索キーワードを「40代後半、背が低い、ぽっちゃり」として検索したサイトから選んだのですが、いざ開封してみたら丈が長くてダボダボ。去年流行っていたのが大きめサイズをゆったり着るスタイルだったようで、全く私の体形には似合わず結局、慌てて近くのショッピングセンターへ買いに走りました。

<h2>公共の場で子どもに厳しい日本人</h2>私にとって子連れ旅行は、どの航空会社を選ぶのかも大きなポイントでした。以前のレポートでも書きましたが、バリ島は子どもに対する寛容度が大きい場所です。 （子どもにだけではなく社会全体の寛容度が良くも悪くも大きい…。） 子どもが泣けば一緒にあやしてくれるだろうし、多少騒いだりしても迷惑そうな顔をする人はいないので、周囲に気兼ねすることはありません。そんなふうに自由に育ったうちの子たちは、日本では目立ってしまいます…。なので、帰国前になると、「日本人は厳しいんやから」と彼らに言い聞かせているので、彼らも公共の場ではちょっとぴりっとしています。まだ赤ちゃんだった長男を連れて初めて日本に帰国したときは、息子が泣いて人に迷惑をかけないかと心配で、彼が寝てくれるであろう夜便を選択しました。 子どもがもう少し大きくなった後も「日本人は公共の場での子どもに厳しい」というイメージが強く、日本人が多く乗っていると思われる便は怖くて選べませんでした。 選んだのは、比較的子どもが多く乗っていて、子どもが騒いでも大丈夫そうなマレーシアの格安航空会社 （LCC） エアアジアでした。エアアジアはやはり狙い通り子連れの家族が多く、まるで親戚が集まったリビングルームのようだったので、ノーストレスで機内を過ごせました。 しかしLCCの残念なところはテレビが座席についていないこと。飛行機に乗る前に、子どもが飽きないように百円ショップでおもちゃを大量に買い込み持ち込みました。コロナ禍でいったんLCCのフライトがなくなってから、シンガポール航空を利用するようになりましたが、子どもも映画を楽しめる年齢になったので、最近では問題なく機内で過ごせています。<h2> ８歳の娘が一人フライトで帰国。単独渡航サポート</h2>家族全員で帰るとなると金銭的にも大変なので、子どもだけでもと思い、一昨年は息子、去年は8歳の娘をひとりで帰国させました。航空会社にはアナカンと言われるサービスがあります。 アナカンとは「UNACCOMPANIED MINOR SERVICE（アナカンパニード・マイナー・サービス）」といって、保護者が同伴せずに子どもが渡航する際、航空会社職員がサポートしてくれるサービスです。うちの子たちがお世話になった、シンガポール航空の子どもの単独渡航サポートは信頼できます。 航空券にプラス数万円追加する必要がありますが、チェックインカウンターから、面倒な出入国の手続きも代わりにやってくれて、乗り換えのシンガポールでの乗り継ぎまでのアテンド、そして到着時もゲートまで案内の人が付き添って事前に申請している迎えの人に引き渡してくれて本当に安心です。 機内でもキャビンアテンダントのお姉さんたちはとても親切だそうで、頻繁に様子を見に来てくれたとのこと。息子のときは、空席があるからとビジネスクラスにアップグレードまでしてくれたそう。なんてラッキー。 子連れ旅行といえば、忘れられないエピソードが。 子どもがまだ小さく、手荷物もごちゃごちゃと多く、乗り降りするときもバタバタと慌ただしかった時期のこと。 エアアジアで日本からバリ島に戻ってきたのですが、いつものようにわたわたと飛行機から降り、真夜中到着の便だったので、とても疲れてやっとのことで帰宅。 さあ休みましょうっていうときに、機内に現金100万円が入ったカバンを置き忘れてきてしまっていたのに気づき大パニック。格安航空だし戻ってくるはずはないなあ…と絶望していたら、知らない番号から電話。座席番号から私の電話番号を調べてくれたエアアジアのスタッフさんからの電話で感謝感激。信頼しなかったことを申し訳なかったと思った次第です。次回の帰国もまた6月。去年買った服ももうヨレヨレなので、「服買わないとなあ、どこに行こうかなあ、どこに泊まろうかなあ」とそろそろ焦りだしています。

2025年4月のテーマ「子連れ海外旅行対策」

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