<h4>栗尾モカ</h4>横浜で生まれ育つ。美大卒業後、若い時期にたくさん旅行をしたいと思い、航空会社に入社。国際線に乗務する。その後、講談社の雑誌編集部で多くの企画を担当。「ダ・ヴィンチ」でコミックエッセイデビュー後、朝日新聞等で取材・イラストの連載をスタート。

シンガポール在住記者の栗尾モカです。 日本人学校に通う娘の学校生活は日本のスケジュールとほぼ同時期。同じクラスの仲間と2学期が始まりました。コロナ禍の間はいろいろなイベントが中止になりましたが、久しぶりに野外学習が再開！子どもたちが心待ちにしていた時間です。今回は、学年全員でシンガポール本島からほど近いウビン島へ行きました。ウビン島があるのは、シンガポールの北東、玄関口・チャンギ国際空港のすぐ近く。チャンギ国際空港の北側にあるチャンギビーチに隣接するフェリー乗り場から小型フェリーに乗って約10分です。この島は、重要野鳥生息地で、バードライフインターナショナルにサポートされています。私は、ガイドの通訳ボランティアとして添乗しました。

<h2>ウビン島にある夢のような丘、その名も「バタフライヒル」に到着！</h2>

バタフライヒルに到着！図鑑で見るような美しい蝶の数々をここで見ることが出来るとのこと。この不思議な丘には、ひらひらと綺麗な蝶が沢山舞っています。娘とは、ある一定の場所に生き物が集まる光景を何度かみたことがあります。インドネシアのビンタン島である1本の木だけに蛍が集まってクリスマスツリーのように光を点滅させているところや、富士山の麓にある林の一角に野鳥が集まっている光景、御蔵島の周辺に住んでいるイルカの群れなど。きっと、それぞれ何か理由があると思いますが、そんな「どうして集まっているのだろう」と疑問に思うことが親子の会話になっています。&nbsp;<h2>ひらりと舞い降りた、スカイブルーの蝶々にクラス一同息をのむ</h2>

ブラック×ブルーのとってもきれいな蝶を見つけました。「みんな、みてみて」子どもたちと集まって、息をひそめてその蝶を眺めました。 じっと蝶を観察する子どもたちを見て、レイチェル・カーソンの著作「センス・オブ・ワンダー」を思い出しました。子どもの頃に自然の中で遭遇する「不思議だな」と思う感覚は、一生の宝物になるでしょう。この日に見た南国の木、きらきらと揺れながら光る木漏れ日、青や紫色の蝶、ガイドさんが手渡してくれたハーブの香り・・・子どもたちの心にずっと残りますように。&nbsp;<h2>食べることが出来る真っ青な花、バタフライピーの活用法</h2>

蝶がひらひらと舞っている横で、バタフライピーの花を見つけました。 日本ではチョウマメ（蝶豆）と呼ばれるマメ科の植物です。ハーブティとして飲まれることが多いですね。 シンガポールにもレストランが多いマレー料理では、この花の色素を使ってごはんに青色にしたり、タイではこの色素を衣服の染色に使ったりもします。この植物に関して以前調べたことがあったので、子どもたちにも説明することが出来ました。

自宅にチョウマメの花を持ち帰りました。水に花を3つほど入れてスプーンでつぶすようにすると、目が覚めるような鮮やかなブルーになります。レモンの果汁を数滴たらすと、きれいな紫になります。青と紫、2色の色水をそれぞれ小さな魚の形の製氷皿に流し、魚の形の氷をつくって透明のソーダの中を泳がせると「水族館ソーダ」の完成です。子どものホームパーティつくると、とっても盛り上がるドリンクです。後日、クラス全員で書いてくれたウビン島の感想が書かれた色紙を先生から頂きました。みんなそれぞれ大自然から受け取ったいろいろな思いが綴られていました。それぞれの言葉を読みながら、添乗して良かったと思いました。「不思議だな」と思う心を大勢で共有できた時間は貴重でした。子どもたちが学校でどんなことを学んでいるのか、以前から興味がありました。親が参加できるときには出来るだけ参加していきたいと思います。

2022年10月のテーマ「新学期」の準備

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