<h4>キョウコ</h4>川崎生まれ、横浜育ち。ロサンゼルスやフィラデルフィアでの米国生活を通じ、タイバーシティを色濃く感じ、意識する環境で育つ。大学卒業と共に電機メーカーで商品企画やマーケティング関連職に従事。&nbsp; 女性管理職＆家族帯同（夫、娘2人）のレアな（？）かたちでの海外赴任（英国）。日々すったもんだしながら過ごしています。

5月は『親子の距離感』について考えてみました。SNSなどでもときどき話題になる、いつまで親子でお風呂に入るのか、一緒に寝るのか問題。日本では小学生くらいまで親子一緒のお布団で寝る、いわゆる川の字スタイルがポピュラーですが、海外の映画やドラマでは赤ちゃんから子ども部屋があって、夫婦の寝室とは別になってますよね。そもそも欧米と日本では住宅事情も違いますし、もちろん家庭の事情もあるわけなのですが、海外在住Soda!ファミリーレポーターの座談会で話をしていると、その向こうに親子や家族、さらには個人のプライバシーや自立についての価値観の違いがあることに気がつきます。そしてこれは、親子の距離感だけでなく、いろいろな場面で感じることです。日々の暮らしの中で感じたことを、いろんな視点からレポートしていただきました。

<h2>「自分の部屋」を手に入れた私たち</h2>2018年秋にイギリスに来てから初めて個室をもらった娘たち。最初は一人一部屋をもらえたことに慣れないながらも、「自分の部屋」に喜び、何かと「自分の部屋」で遊んだり、くつろいだり、ベッドの上でパソコンでYouTubeなどで一人時間を堪能しているようです。 夕食後、就寝時間になると、夫々が「自分の部屋」に戻り、おやすみなさい！と寝る。 ときどきは、勉強に飽きた長女と仕事に飽きた私（いえいえ、束の間の必須の休憩時間！）が消灯した次女の寝室のベッドに潜り込み、女子3人でキャッキャとはしゃぐ夜も。もちろん次女は覚醒。よって本気の就寝時間が遅くなる。そして案の定、朝起きるのが辛くなる、というのが、我が家のよくあるパターン。 就寝前の束の間のはしゃぎ時間が終わると、長女、私と次女の部屋から退散し、再び「おやすみ！」と次女に声をかけて、電気を消して真っ暗になって一人で寝る。そんな感じで、この4年間、娘たちは子ども部屋での「独り寝」が定着していました。

<h2>久々の次女との「添い寝」はほっこり幸せな時間</h2>今年の2月に、嬉しいことに長女の小学校時代のお友だちが遥々日本からイギリスに居る私たちを訪ねてきてくれました。そして、約1週間、我が家に泊まって頂くことになり、次女のお部屋を使ってもらうことにしました。そのため、次女はその期間は、私と一緒のベッドで「添い寝」をすることに！ 日本にいたころは、「子ども部屋」で長女と次女の2人で一緒に寝ていました。そのため、おそらく8年ぶりくらいの母子の「添い寝」です。久々ゆえ、新鮮ですし、可愛い寝顔が見れてほっこり嬉しいシアワセな一週間でした。 お友だちが日本に帰国した後は、当然、再び次女は「自分の部屋」に戻り、「独り寝」に復帰予定でした。しかし！このシアワセは私だけでなく次女も至福とみたか、全く「自分の部屋」に戻る気配はなく。なんと、ずっとその後、今日現在も「添い寝」が続いています。 最近では、私のベッドにパソコンや本、そしてその横にはリュックサックに数日分の着替えまで入れて置いてあり、まるで長期滞在のホテル暮らしのようなありさまです。 0歳から保育園にお世話になり、仕事や出張であまりかまってあげられなかった反動なのかもしれない、これまでの空白期間を埋めているのかも、などと思いをめぐらせ、ひとまず、もう少しこの「添い寝」生活を続けようと思っているところです。

<h2>イギリス人でもママのベッドに潜り込むときがあるらしい</h2>さて、前置きが長くなりましたが、イギリスの家庭はどうなのだろうか？とふと思い、最近長女と次女の共通の友人宅（お姉ちゃん同士、次女同士も同級生）に伺った際に、お母さんに聞いてみました。 「欧米では、こどもは赤ちゃんのときから親とは別室で寝る、と聞きますが、やっぱりそうなのですか？」と。 すると、次女の同級生がちょっとニヤニヤしているのをチラリと見ながら 「あなた、10歳くらいまで、私のベッドに潜り込んできたわよねー！あれ、11歳までだっけ？」（お母さん） 「えーそんなことないよ、9歳だよー。」（次女の同級生） 「いやいや、10歳よ！」（お母さん）このお宅には、お兄ちゃん（20歳）、双子のお姉ちゃんたち（18歳）と次女の同級生（12歳）の4人兄弟姉妹がいます。「お兄ちゃんなんて、もう小っちゃいころは、ぜんぜん自分のベッドで寝なかったわよ（笑）！」とのこと。確かに赤ちゃんのころから「子ども部屋」があって、ベッドで独り寝を期待されている子どもたちですが、なかなか、ピシッと独り寝とはいかない実態もあるようです。

こんな記事を見つけました。 「寝方（独り寝をさせるのか一緒に寝るのか）についても、どちらがいいかは、それぞれの親子ごとで、最適なあり方はどういう形態なのかを考えたうえで、「子どもの成長に合わせる」だけではなく、「自分たち親子に合った」選択をすることが最も良いと言えるでしょう。」 （<a href="https://president.jp/articles/-/32764?page=2" target="_blank" rel="noopener noreferrer">最新の研究が明かす｢子どもは何歳から一人で寝るのがいいのか｣ | (2/4) | PRESIDENT WOMAN Online（プレジデント ウーマン オンライン） | “女性リーダーをつくる</a>”　より抜粋。） 少しだけホッとしました。少しだけ個性的な次女。 そして、少しだけ短めだった幼少期の母子のゼッタイ時間。我が家には、今のカタチが「自分たち親子に合った」選択なのかもしれません。 でも、季節的にも暑苦しくなる夏には、このカタチを一旦、解消することをめざしたいと思っています！

2023年5月のテーマ「親子の距離感について」

‌