<h4>ポーン</h4>生まれも育ちも仙台。牛タン＆笹かま大好き。アメリカで大学生活を過ごし、通訳の仕事をしながら旦那と出会い、結婚。専業主婦歴20余年。下は5歳児から上は大学生まで、4児の母。スターバックス発祥の地シアトル在住子育て中。（おかげでコーヒー飲めるようになりました！）チェスは初心者。クイーンになりたいポーン、ただいま精進中。

『違いを知ってつながる』をキーワードに、さまざまな国や民族の教育事情を紹介するグローバルレポート。毎月ひとつのテーマを設定し、各国からレポートしていただきます！ 4月のテーマは「学校を比べてみた」 それぞれのお国柄が垣間見える楽しいレポートです！

<h2>お久しぶりの小学校は変わらず安心して過ごせる場所でした。</h2>アメリカの小学校に保護者として初めて足を踏み入れたのが（現在、日本で大学生活を満喫中の長男が入学した時ですから・・・）今から十数年前。しばらくご無沙汰だった小学校に、年の離れた末っ子が通う生活がまた始まりました。 久しぶりとはいえ、こちらの学校にお世話になるのも4人目ですから、慣れたものです。安心して通える理由の一つは、顔見知りの先生たち。末っ子の先生は姉も教えてくれた素晴らしい先生で、幼稚園生（1年生の一つ前の学年）が楽しく学習できるように、歌やおどり、工作を交えながら毎日、英語や算数を教えてくれています。 担任の先生以外には音楽の先生、体育の先生、図書の先生、STEM（技術や科学）の先生がいて、曜日によって特別授業も受けています。道徳の時間はありませんが、娘の学校にはカウンセラーの先生がいて学年ごとにときどき集まり、道徳について学ぶ時間があるようです。例年だと図画工作の授業は保護者ボランティアが先生に代わって教えるのですが、今年度はコロナ対策で中止中。その昔、ボランティアで墨汁と和紙を使った桜を工作したのも今となってはとても良い思い出です。

<h2>先生の助っ人パラエデュケーター</h2>そして、忘れていけないのは、ワシントン州の学校に存在する「パラエデュケーター」の皆さん。 こちらの方たちの存在もとても心強いのです。この「パラエデュケーター」、日本の学校では聞かない職種なので説明しましょう。「パラエデュケーター」とは、先生のアシスタントのことをいい、特にお手伝いが必要な低学年では、いっぱい助けてもらえるありがたい存在になっています。 日本では先生方が担うお仕事のいくつかも、ここでは「パラエデュケーター」の仕事として振り分けられているのが特徴です。その仕事内容は、授業中のアシスタントはもちろんのこと、緑のおばさん的な交通整理から、お昼ごはんの監督、休み時間の監督、資料の準備、授業の準備、問題児童の世話…などなど、挙げていくとキリがないほど沢山あるのです。 こうなってくると、アメリカの先生は何をしているのだろうと疑問に思う人もいるでしょう。アメリカの先生は、『授業を教える人』という仕事に徹しているのです。休み時間は「授業を教える人」の休憩時間でもあるので、児童が遊びに行く間、先生は教室に残ったり、休憩室に向かったりします。児童のお昼の時間も『授業を教える人』にとっては、「お昼休み」の時間です。そんな時、先生に代わって、児童を見守るのがパラエデュケーターの大事な役割になります。

休み時間やお昼の時間こそ、子どもたちの『人となり』や『お友達との関係』が見えると信じている私としては、先生たちも一緒に過ごしてくれたらいいのになぁ、と願うこともあるのですが、これがアメリカ。お給料が発生しない休み時間は、児童と一緒にいる必要がないという合理的な考えに基づいているようです。夏休みでさえプール当番などで学校に行ってくれる日本の先生に比べたら、働く時間が限られているアメリカの先生ですが、児童を想って教壇に立つ姿は世界共通かもしれませんね。 &nbsp;

2022年4月のテーマ「学校を比べてみた」

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