ほっとSoda情報局

子どもが怒りのあまり、感情がプツンとキレて、衝動的な言動をコントロールできなくなってしまう状態、いわゆる問題行動を起こしたときに対処する方法として<a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/hotsoda-240119/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「アンガーマネジメント」</a>について解説しました。まとめるとアンガーマネジメントとは

1）「怒りやイライラの感情」をコントロールするためのトレーニングとして1970年代にアメリカで生まれた2）怒りの感情のピークは6秒間。よって6秒間待って怒りをやり過ごすという考えが「6秒ルール」3）6秒カウントするだけでは効果がない場合には、何か気持ちを落ち着ける言葉を心の中でつぶやいてみたり、小さく深呼吸をする4）落ち着ける空間に一旦避難し、クールダウンするのも有効5）アンガーマネージメントは対処法だけではなくむしろ「怒りの原因」や「キレる背景」を考えてみることが重要

つまり、「怒り」という感情は単にテクニックとして抑えることよりも、その背景や原因を理解することにより、「怒り」そのものができるだけ起こりにくくすることも、重要なポイントになるので、怒りの原因と特徴についても考えてきました。後半では「怒り」が原因になって起こる問題行動について考えてみます。<h2> ステップ1 &nbsp;問題行動について分析する</h2><h3>生活面、学習面、対人関係での問題行動を特定する</h3>お子さんは「キレる」ことの自覚がありますか？実は怒っている自覚のないお子さんもいます。怒りながら「怒ってなんかない！と訴える子ども は少なくないのです。このことを頭に入れて、怒りが原因となる問題行動について分析してみましょう。 1.　1日のうちどの時間帯、学校の授業や場面で問題行動が生じやすいですか？2.　問題行動が生じるきっかけはありますか？もしくは前兆はあったでしょうか？3.　そのときの本人の感情は？（例：不安からの怒り・わざとやられた・馬鹿にされた）<h3> 親子関係を見直す</h3>1.　「◯◯であってほしい」という子どもに対しての要求水準は高くないですか？2.　厳し過ぎるしつけで子どもをコントロールしていませんか？3.　ああしなさい、こうしなさい！と言い過ぎていませんか？4.　子どもの自由な感情（その中には怒りの感情も含まれている）を否定していませんか？上記のような行動の結果、子どもは我慢を重ね、フラストレーションを溜めていきます。 子どもが安心してダメな状態を出せる親子関係であるかどうか、は問題行動に直結しやすい原因です。

<h3>親自身の問題を見つめ直す</h3>子どもがキレたとき、当然ながら親も怒ります。ご自身が怒ったとき<ul><li>自分がどんな事で怒るのか</li><li>そのときどんな状態になるか</li><li>どう収束するのか</li></ul>そういった自覚はありますか？また、<ul><li>子どものどんなことに腹が立つのか、怒りを感じるのか。</li><li>子どもの怒りに接したとき、どんな感情になるのか</li></ul>客観的に自分自身を見つめ直してみてください。実は親御さん自身がどんな風に育てられてきたのか、ということが今の親子関係に影響する場合があります。 ご自身は許されて安心して育ってきたのか、ご自身の親子関係を思い出してみると、そこに問題の原因が隠れていたりします。 &nbsp;<h2>ステップ2　学校などの環境を見直す</h2>1．お子さんは困っていますか？2．いつごろから「キレる」ことが増えましたか？3．それには何かきっかけとなること、前兆などがありましたか？4．学習面や生活面、友人関係でのストレスはありませんか？5．問題行動に対しての指導者（教員）の対応は適切でしょうか。以上のことを改めて見直して、原因があるか分析しましょう。 &nbsp;<h2>ステップ3　専門機関による査定も有効</h2>ここまでで「キレる状態」の理解ができなかった場合には専門家への相談が有効です。やみくもに書籍などからの一方的な知識で、子どもに対してアンガーマネジメントを行うと逆効果になる場合もあります。気になることがある場合は1）保育園や幼稚園、学校の先生に相談して下さい。2）その次に公的な相談機関に。お住まいの地域の市役所など、公的なホームページの子どもや子育て関連のページに掲載されています。3）そこで必要に応じて知能検査（発達の凸凹、書字、言語発達、視覚統合など）運動機能検査、心理・社会的な査定、医学面からの査定、など様々なステップを踏んで観察した結果、専門家に相談した方がいいと判断されます。4) &nbsp; お近くに子どもの発達を専門的にみることのできる心理の専門家がいたら、相談してみることもおすすめします。とにかく大切なことはひとりで抱え込まないことです！&nbsp;

<h2>ステップ4　親にできることを考える</h2>アンガーマネジメントに関する書籍はたくさんあります。参考にして心を落ち着かせるには有効だと思いますが、ここまで説明した通り、お子さんの「キレる」背景はそれぞれ違います。生活リズムの乱れは、脳の発達の問題の場合もあれば、親子関係にそのきっかけがある場合もあります。まずは、ひとりひとり丁寧に観察することが重要です。

感情の中でも扱うのが難しいといわれる「怒り」はとても大切です。怒りという感情は人にとって決して否定される感情ではありません。 ただその表し方が難しいのです。 否定することなくどう表現したらいいか。 大切に扱うためには、目の前のこの子とどう向き合ったら良いのか、を考えることからアンガーマネジメントは始まります。

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