ほっとSoda情報局

（構成／Soda!Soda!編集部・大谷ミサ） &nbsp;<h2>料理家・弁当コンサルタントの野上優佳子さんが「学童弁当」の本を出版！</h2>私がお弁当づくりを卒業したのは末っ子が高校を卒業したときなので、もう10年以上前になります。ウチの息子たちは3人とも学食も給食もない中高一貫校だったので、長男が中学生になってから、足掛け23年でしょうか、お弁当をつくり続けました。 中学生弁当・高校生弁当・塾弁当・学童弁当…あ、長男が自宅から大学に通っていた期間は大学生弁当も。（お金がないから、という単純な理由）3兄弟は4学年ずつ離れていたので、長男が高校3年、次男が中学2年のときに末っ子の塾弁当が始まってからの1年間は毎日3人分、しかも中高生の昼弁当2つと夜の塾弁当。 仕事の都合がつかない日は、朝のうちに夜の塾弁当をつくって冷蔵庫に入れていたこともありました…涙食べ盛りの男子3人分のお弁当が重なった時期は、上2人の『のっけ弁当』のバリエーションがかなり増えました。いわゆる『茶色いドッカンのっけ弁当』が続いても、ウチの子たちは文句も言わず、おいしいと言って完食してくれていました。（本当のところはどうか分かりませんが、今考えるといい子たちです）学校行事の準備期間や受験期にはお弁当を残すこともあり、お弁当箱から息子たちの様子を伺った時期も。<figure class="image"><img src="https://seiban.g.kuroco-img.app/v=1703126257/files/topics/505_ext_12_24.jpeg"></figure>※画像はイメージ お弁当は無言の『親子の会話』かもしれませんね。 朝、お弁当をつくって持たせて、帰ってきたらお弁当箱を出す。それが毎日あるだけで、なんとなく無言の会話があるような気がします。 特に思春期の男子は口数も少なくなりますから、お弁当箱を出す様子が機嫌悪そうだと「何かあったのかな？」と気を揉んだり、「ごちそうさま」と台所にお弁当箱を出しにくる瞬間を狙って「今日の部活どうだった？」と話しかけたりして。 男子あるあるの、お弁当箱を出す出さない問題で、険悪な時期もありましたが…笑さて、なぜ私が20年以上も前の我が家のお弁当メモリーに浸っているかというと、この本を読んだからです。 &nbsp;<h2>学童弁当 月～金の5日間×6週間、30日分のマラソンレシピ</h2>

この本を書かれたのは料理家・弁当コンサルタントの野上優佳子（のがみゆかこ）さん​​。昨年、Soda!Soda!の人気コンテンツ、<a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/minna-de-tankyu-231228/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">みんなで探究の「お弁当を詰めて・食べて・知ろう！」​​</a>で子どもたちと一緒にお弁当をつくるワークショップにご協力いただいた野上さんです。 ■みんなで探究「お弁当を詰めて・食べて・知ろう！」の様子は<a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/minna-de-tankyu-231228/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">こちらから</a>

そしてSODA VOICEでも、野上さんのお弁当に対する思いを語っていただきました。<figure class="image image_resized"><a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/sodavoice-231221/" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><img src="https://seiban.g.kuroco-img.app/v=1703057078/files/topics/505_ext_04_0.jpg"></a><figcaption><a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/sodavoice-231221/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">“お弁当の人”野上優佳子さんが伝えたい「お弁当＝愛情」ではない理由</a></figcaption></figure> 私自身は毎日の学童弁当の経験はないのですが、中高生は休み中もほぼ毎日お弁当を持って学校へ行っていたので、そのころは私の頭の中のほぼ半分は、お弁当と晩御飯と今日は何合お米を炊くか、で占められていました。お弁当づくり、嫌いではなかったけれど、正直毎日はキツかった・・・。『お弁当はモバイルの食卓』だと野上さんはおっしゃっていました。つまり持ち運べる食卓。いい表現です。ーー“食卓というのは家のご飯が乗るところですよね。つまりお弁当って、食卓に乗るご飯をそのまま箱に詰めて持っていくという考え方です。​​”ーー“食卓って、私の中では「家族のコンフォートゾーン（居心地のいい場所）」だと思っているんです。誰にも見られないし、誰にも評価されない。何をどれだけ食べても誰にも何も言われない。​​” ーー職場、学校、みんなそれぞれがそれぞれの場所で、頑張ったり戦ったりしている。そんな中、お弁当箱を開けたら、そこにはほっとするいつもの食卓があるからまた頑張れる。だからお弁当は特別でなくていいんです。 と野上さん。素敵な考え方だなあと思いました。ーー“お弁当は食卓なので、何を入れてもいいんですよ。誰かに評価されるものでもないし、食べる人が心地良いものが入っていればそれでよいのではないかと。"ついついお弁当って見栄えや誰かの目を気にしてしまって、ストレスになりがちですが、いつもの食卓でいいんだと思うと少し気が楽になりませんか？ 我が家のドッカンのっけ弁当も、つまりは我が家の食卓だったんだよなあと思うとじんわりします。 &nbsp;<figure class="image image_resized"><a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/sodavoice-240105/" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><img src="https://seiban.g.kuroco-img.app/v=1704419049/files/topics/514_ext_04_0.jpg"></a><figcaption><a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/sodavoice-240105/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「とにかく無理をしない」。楽を選択し続けたからこそ築けたキャリア。野上優佳子さんが“お弁当家”になるまで。</a></figcaption></figure> インタビューの中で、ご自身を『面倒くさがり屋』だとおっしゃっていた野上さん。 ほぼ毎日、おいしそうなお弁当がアップされているインスタを見ながら、いやいや、そんなことはないでしょう？と思っていました。が、この本を読むとなるほど納得。一見手が混んでそうなお弁当ですが、実はベテランワーママ、そしてお弁当のプロの野上さんならではの、手抜きワザと時短テクが上手に組み合わされたつくりやすいレシピばかりです。きっと朝の忙しい時間のお弁当づくりの助けになると思います。<h2> 「何、入れよう？」からの解放！小学生の子どもが喜ぶ「お弁当レシピ」</h2>『学童弁当　月～金の5日間×6週間、30日分のマラソンレシピ』というタイトル通り、自身も3人のお子さんにお弁当をつくり続けてきた野上さんが、夏休み期間の平日（月～金）5日間×6週間を想定して考案した、小学生の子どもが喜ぶお弁当レシピが30個、紹介されています。 毎週『主役の食材』を決めて、それぞれ5つのアレンジ弁当を紹介するという構成。『主役の食材』は ①鶏むね肉 ②豚薄切り肉 ③エビ・鮭 ④牛切り落とし肉 ⑤ひき肉 ⑥鶏もも肉 の6種類で6週間分。 同じ食材を使った味変レシピと、バリエーション豊富な副菜の組み合わせなので、きっと飽きないと思います。しかも、学童だけじゃなく、大人や中高生、いや大人も好きなおかずばかり。例えば豚薄切り肉の週はこんな感じ。野上さんちの定番『肉巻き酢飯おにぎり』のレシピもあります！

こんなふうに主役の素材ごとに1週間のメニューを紹介しています。もちろん、1素材1週間で使い切りにしなくてもOK！

本の中で野上さんも書いていますが、豚肉を牛肉に、という風に食材を置き換えてもおいしくつくれそうなレシピも多く、さらにアレンジ力は広がるはず。特にうちは男子3人で肉・肉・肉…なお弁当が中心だったので、第3週のエビ・鮭が主役のバリエーションを知っていれば…。 もうお弁当はとっくに卒業した私ですが、実は050ページの『ちくわと野菜のかきあげ冷やしうどん』を見て、野上さんレシピでその日の息子の夜食をつくりました。笑（ハムはなかったので完全野菜かき揚げ）。そして、お弁当って夜食にもつかえる！と今更ながら気がついたのでした。

お弁当でメインのおかずよりも意外と面倒なのが、小さいおかず、つまり副菜。野上さんの副菜は簡単で彩りもよく、何より冷蔵庫にある食材でささっとつくれます。 中でも鮭マヨパン粉焼き弁当は私の中で結構ヒットです。いつもカップの底にマヨを敷いて入れていただけのブロッコリーも塩こんぶナムルという手があったのか！そしてにんじん。にんじんといえば、しりしりかきんぴらの2択でしたが、「にんじんガレット」これ、つくってみたら、おいしかった！

この本のもうひとつのおすすめは野上さん流『コツ』や豆知識のコラム。 お弁当のレシピだけじゃなくて、暑い季節に気になる安全対策などの基礎知識から詰め方や彩りのコツまで、お弁当初心者からちょっとベテランさんまで、お役立ちなコラムです。ページをめくりながらインタビューのときに印象的だったくるくるキラキラとよく動く野上さんの瞳を思い出していました。ご自分のお弁当づくりから始まり、今も現役でお弁当をつくっている働くママ、野上さん。 この本を書くにあたり、実際に学童の指導員の方に取材​​をされたそうです。 頑張りすぎないけど食べる人とつくる人両方に優しいお弁当アイデアが詰まった一冊です。 &nbsp;

学童弁当　月～金の5日間×6週間、30日分のマラソンレシピ &nbsp;<figure class="image image_resized" style="width:50%;"><img src="https://seiban.g.kuroco-img.app/files/user/topics_img/8/05/gakudou_cover_obi_H1.jpg"></figure> 著者：野上優佳子 発売：小学館 発行：小学館クリエイティブ <a href="https://www.shogakukan-cr.co.jp/book/b10079984.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://www.shogakukan-cr.co.jp/book/b10079984.html</a>アマゾンリンク <a href="https://amzn.to/4eXGMpi" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://amzn.to/4eXGMpi</a>

毎日のお弁当が紹介されている野上さんのインスタはこちら。<figure class="image"><a href="https://www.instagram.com/yukakonogamis/" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><img src="https://seiban.g.kuroco-img.app/files/user/topics_img/8/05/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-07-03%2018.38.01.png"></a></figure><a href="https://www.instagram.com/yukakonogamis/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">@yukakonogamis</a>

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