ほっとSoda情報局

監修／岩田拓真 &nbsp;株式会社<a href="https://aschool.co.jp/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">a.school</a>代表取締役 兼 クリエイティブ・ディレクター。 京都大学総合人間学部卒、東京大学大学院工学系研究科修了（工学修士）。経営コンサルティング会社Boston Consulting Groupに新卒入社後、コンサルタントとして修行を積みつつ、週末起業として教育NPOの運営に携わる。2013年に「0から1を切り拓く人を」をビジョンにa.schoolを創業し、2014年より探究学習塾エイスクールを運営している。独自開発した探究学習プログラム「なりきりラボ」「おしごと算数」は2019年にグッドデザイン賞を受賞し、現在全国約50教室で導入されている。企業や自治体などとの協働プロジェクトも多数実施。

目次<ul style="list-style-type:circle;"><li>探究学習とは &nbsp;</li><li>探究学習のメリット ・主体的に学ぶ意欲が高まる ・課題解決能力が育成される ・思考力・判断力が養われる ・表現力が身につく &nbsp;</li><li>学校以外でも探究学習を実践している家庭は17.3％ &nbsp;</li><li>探究心を伸ばすために家庭でできること ・子どもの興味や関心に耳を傾ける ・体験学習や自由な遊びの時間を設ける ・読書の機会を提供する ・子どもと一緒に考える時間を設ける ・失敗を恐れない環境をつくる &nbsp;</li><li>家庭で探究学習を行うときの注意点 ・質問攻めにしない ・子どもの意見を否定しない &nbsp;</li><li>探究学習に関するQ&amp;A Q.家庭でできることは何かありますか？何から始めたら良いですか？ Q.探究学習が何に役立つのか具体的に知りたいです Q.子どもが探究心を持ったと感じたときに、どのような声掛けやサポートをすると良いですか？&nbsp; Q.わからないことや気になることを親に聞きに来るので、自分で調べられるようになってもらうにはどうすればいいですか？ Q.探究心がなくボーっとしているので、ほかの子どもたちが何かに興味を持つきっかけを知りたいです Q.息子は好奇心が強いので探究学習が向いていると感じますが、放っておくとゲームに夢中…。ゲームを活用した探究学習はありますか？ Q.探究学習をする子としない子で違いは生まれますか？ Q.習いごとに行かなくても探究学習はできますか？ &nbsp;</li><li>まとめ</li></ul>

現代社会は、目まぐるしい変化と複雑な課題に直面しています。こうした時代を生き抜くためには、従来の知識習得に加え、自ら考え、行動し、課題を解決する力が求められています。探究学習は、まさにこうした力を育むための学習方法です。生徒自身が主体的に問いを立て、情報を収集・分析し、議論を交わしながら、答えを見つけていくプロセスを通して、思考力、判断力、表現力、協働力などのさまざまな能力を養うことができます。探究学習は、単なる学習方法ではありません。本記事では、「探究学習とは何か」について、その概要、目的、メリット、そして具体的な進め方などを詳しく解説していきます。 &nbsp;<h2>探究学習とは</h2>

探究学習とは、生徒自身が自分で問題を設定し、その問題を解決するために情報を収集・分析し、意見を交換したり協働したりしながら進める学習活動のことです。従来の学びとは異なり、探究学習ではあらかじめ決められた正解がない中で答えを考え出すプロセスが重視されます。答えの見つかっていない問題に対し、「自分なりの問いを立て、自分なりのやり方で、自分なりの答えにたどり着く」ことを大切にした学習です。（参考：<a href="https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/sougou/main14_a2.htm" target="_blank" rel="noopener noreferrer">文部科学省｜ 総合的な学習（探究）の時間</a>）似た意味の言葉に漢字違いの「探求」がありますが、こちらは「探し求める」という意味です。何かをまだ知らない状態で、積極的に情報を収集したり、経験を積んだりして、答えを見つけようとする行為を指します。厳密には差異があるものの、ほとんど同じ意味で用いられることが多いです。ちなみに、今回セイバン独自のアンケート調査を実施し、小学生のお子さまを持つ保護者205名に「探究学習とはどのような学習か知っていますか？」と伺ったところ、73.2％（150/205名）が「知らない」と回答しました。まだあまり家庭での認知度がない「探究学習」ですが、冒頭でも触れたように、これからの時代を生き抜くうえで欠かせない学びと言えます。 &nbsp;<h2>探究学習のメリット</h2>

ここからは、子どもが探究学習を行うメリットについて解説していきます。以下のような能力が身につくことで、将来的に社会を生き抜くために必要な資質を育てることができます。 &nbsp;<h3>主体的に学ぶ意欲が高まる</h3>探究学習では、生徒が自らテーマを設定し、興味や関心に基づいて学びを進めます。このプロセスにより、生徒は自分の学びに対する責任感や興味を持つようになり、主体的に学ぶ意欲が高まります。 &nbsp;<h3>課題解決能力が育成される</h3>探究学習では、設定した課題に対して情報を収集・分析し、解決策を見つけるプロセスを重視します。この経験を通じて、生徒は問題解決のためのスキルや方法を学び、実際の課題に対処する能力が育成されます。 &nbsp;<h3>思考力・判断力が養われる</h3>探究学習では、情報を整理・分析し、自分の考えをまとめる過程が含まれます。この過程で生徒は論理的に考える力や、情報をもとに適切な判断を下す力を養うことができます。 &nbsp;<h3>表現力が身につく</h3>探究学習の最後には、学んだことや考えたことを他者に伝えるための発表やプレゼンテーションが含まれます。この経験を通じて、生徒は自分の意見や考えを効果的に表現する力を身につけることができます。 &nbsp;<h2>学校以外でも探究学習を実践している家庭は17.3％</h2>

では、実際に学校の授業以外で探究学習を実践している家庭はどのくらいあるのでしょうか。先ほどのアンケート調査で「探究学習について知っている」と回答した150名のうち、家庭で探究学習を行っていると答えた人は17.3％（26/150名）でした。具体的にどのような学習を行っているのか、実際の声を見てみましょう。

【実際の保護者の声】■プログラミング教室<ul><li>プログラミングサークルに入っている（習い事ではなくサークル）</li><li>プログラミングをならっている</li><li>自宅でのプログラミング学習</li></ul>■課外活動<ul><li>区が主催するテーマ別探求クラブへ参加。昨年は科学など、今年は算数・数学のクラスに月に1～2回、1年以上通っている</li><li>消防少年団</li><li>月1回の野外活動に参加している</li><li>フィールドワーク教室に参加している</li><li>ボーイスカウトへ入団し、活動に参加している</li><li>市・自治会・子ども会で開催される子ども向けイベントに積極的に参加している</li><li>地域の親子サークル活動、発育発達講師の主催する外遊びサークルに所属</li><li>サイエンス教室へ通っている</li></ul>■創作活動<ul><li>自分で本を書いたり、曲をつくったりと頑張っている</li><li>テレビを見て触発されるといろいろなものを工作でつくろうとしている</li><li>科学工作のイベント参加</li></ul>■自然や街との触れ合い<ul><li>家庭では公園に出かけた際に、自然を見るように意識し声かけを意識している</li><li>学校区内の探検</li><li>自然に触れる機会を大切にしている（魚釣り、潮干狩り、虫取りなど）</li><li>森のがっこうのようなクラブに入っている、キャンプで焚き火をするときは自らいろいろ試している</li><li>カブトムシ幼虫飼育、蝶幼虫飼育</li><li>家庭内でアゲハ蝶の飼育・観察・研究</li></ul>■そのほか<ul><li>読書</li><li>私（母）自身園芸が趣味なので、娘もいちごを育てたり肥料をあげたりしている</li></ul>

このように、自然と触れ合う機会を積極的に設けたり、家庭菜園や創作活動を行ったりするなど、家庭内で探究的な活動を促すほか、外部の教室や団体活動に参加するケースも多く見られました。特に最も多かった回答がプログラミングスクールへの通塾でした。ここで注意しなければならないのは、「プログラミングスクールに通っている＝課程で探究的な学びを実践している」とは限らない点です。プログラミングスクールにも、探究的に授業を進めているスクールもあれば、そうでないスクールもあるからです。そして、プログラミングに限らず、探究的な学習環境に子どもを置いておけば大丈夫、という考え方は、そもそも探究的ではないということも、理解した上で検討することが重要です。探究学習について知ってはいるものの、特に何もしていない家庭が多い理由として、「何をやればよいのかわからない」ことが一番の理由でしょう。そこで事項では、探究心を伸ばすために家庭でできることを詳しく紹介していきます。 &nbsp;<h2>探究心を伸ばすために家庭でできること</h2>

探究心を伸ばすために家庭でできることとしては、次の5つが挙げられます。<ul><li>子どもの興味や関心に耳を傾ける&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;</li><li>体験学習や自由な遊びの時間を設ける</li><li>読書の機会を提供する</li><li>子どもと一緒に考える時間を設ける</li><li>失敗を恐れない環境をつくる</li></ul><h3> 子どもの興味や関心に耳を傾ける</h3>子どもが何に興味を持っているのかを理解するために、日常の会話や行動に注意を払いましょう。子どもが話すことに対して積極的に耳を傾け、共感することで、子どもは自分の興味をさらに深めることができます。 &nbsp;<h3>体験学習や自由な遊びの時間を設ける</h3>実際に体験することで、子どもは新しいことを学びやすくなります。たとえば、博物館や科学館に行ったり、自然の中で遊んだりすることで、子どもは多くのことを学べるものです。また、自由な遊びの時間を設けることで、創造力や問題解決能力が育まれます。 &nbsp;<h3>読書の機会を提供する</h3>読書は知識を広げるだけでなく、想像力や思考力を養うのに役立ちます。子どもが興味を持ちそうな本を選び、一緒に読む時間をつくることで、読書の楽しさを伝えることができます。 &nbsp;<h3>子どもと一緒に考える時間を設ける</h3>子どもが疑問を持ったときに、一緒に考える時間を設けましょう。「どうしてだろう？」と問いかけ、一緒に調べたり考えたりすることで、子どもの探究心を育てることができます。 &nbsp;<h3>失敗を恐れない環境をつくる</h3>失敗を恐れずに挑戦できる環境を整えることも重要です。失敗を経験することで、子どもは学び、成長します。失敗したときには、「次はどうすれば良いかな？」と前向きに考える姿勢をサポートしましょう。 &nbsp;<h2>家庭で探究学習を行うときの注意点</h2>

家庭で探究学習を行うときは、以下の2点に注意しましょう。 &nbsp;<h3>質問攻めにしない</h3>探究学習では、子どもが自分で考え、問題を解決する力を育むことが重要です。質問攻めにすると、子どもは自分で考える時間が減り、親の期待に応えようとするプレッシャーを感じるかもしれません。これにより、子どもの自主性や探究心が損なわれる可能性があります。適度な質問で子どもの考えを引き出し、サポートすることが大切です。 &nbsp;<h3>子どもの意見を否定しない</h3>子どもの意見を否定すると、子どもは自分の考えや意見を表現することに対して不安を感じるようになります。これにより、探究心や創造力が抑制されてしまうことがあります。子どもの意見を尊重し、共感することで、子どもは自信を持って自分の考えを深めることができます。否定せずに、「なるほど、そう考えたんだね」と受け入れる姿勢が大切です。 &nbsp;<h2>探究学習に関するQ&amp;A</h2>

ここからは、探究学習について詳しい専門家の方に、アンケート調査で挙がった探究学習に関する疑問に回答していただきます。「探究学習について、まだあまり知らない…」という方や、さらに実践的なことを知りたいという方は、ぜひご覧ください。Q.家庭でできることは何かありますか？何から始めたら良いですか？家庭でできることは多岐にわたります。特に、幼児から小学生の間は、家庭で探究学習を進めやすい時期です。最も取り組みやすいのは、親子で共通の興味を持てそうなトピックを見つけ、そのテーマについてさまざまな体験をしたり挑戦したりすることです。たとえば、山登りが好きな場合は、山に関する映像を一緒に見たり、山に関する絵本や図鑑を読んだり、さまざまな山の情報を調べて実際に登りに行ったり、登山中に気になったことを後で一緒に調べたり、山登りの道具について調査して買いものに行ったりと、日常生活の中で実践できることはたくさんあります。興味があることに取り組むと、もっと知りたい、やってみたいという気持ちが強くなり、問いや仮説が浮かびやすくなり、思考が深まる傾向があります。休日をより充実させるために、というくらいの意識で気軽に取り組めると良いでしょう。 &nbsp;Q.探究学習が何に役立つのか具体的に知りたいです探究学習はさまざまな分野につながるため、具体的に何に役立つかを一概に言うのは難しいですが、興味関心を持ちやすくなるのが最初に現れる変化です。家庭や学校で「やってみたい！」と思い、行動する機会が増えます。算数、国語、社会、理科といった教科に対する興味が広がり、学習意欲が増すこともありますし、スポーツや習い事、個人的な趣味や遊びにおいても同様です。いずれの分野でも、興味の範囲が広がり、関心の深みが増す変化が確実に起こります。また、この気持ちは内側から湧き上がってきたものであるため、主体的に取り組む傾向が強いでしょう。それを通じて、自分から積極的に挑戦する姿勢が育ちます。このような学びの姿勢づくりが探究学習の大きな役割です。 &nbsp;Q.子どもが探究心を持ったと感じたときに、どのような声掛けやサポートをすると良いですか？まず重要なのは「親子の関係性」です。どんな効果的な声掛けも、関係性が良好でなければ効果は半減します。特に、「管理する・される」という上下関係が強くなっていないかを注意深く見極めることが必要です。親子間でフラットな関係を築いていれば、どんな会話も子どもの探究心を刺激する方向に導きやすくなります。具体的には、「またこの漢字間違えたの？」といった声掛けはやる気を削ぐ可能性がありますが、「なんでこの漢字ってこんなかたちなんだろうね？」と問いかけると、子どもの探究心が刺激されやすいでしょう。指示（「～しなさい」）や推奨（「～したほうが良いよ」）ではなく、質問や提案（「～はどうかな？」）のかたちで声をかけることが大切です。このようなフラットな関係からの質問や提案を通じて、子どもたちは「自分で考えてもいいんだ」「親は自分をサポートしてくれている」と感じ、安心して学びに臨むことができるようになります。さらに、子どもが探究心に火をつけた後、親が具体的にできるサポートはたくさんあります。ポイントは、「子どもの興味に合いそうだが、本人がまだ知らないこと」や「子どもがやりたがっているが、1人ではできないこと」です。たとえば、1人で博物館に行くのは難しい場合や、書店やインターネットで知りたい情報に辿り着くのが困難な場合、理解が難しい場合もあります。そうしたときこそ、親がサポートするチャンスです。ただし、あくまで主役は子ども自身なので、その意思や希望を尊重しつつ、寄り添いながらサポートを行うことが重要です。 &nbsp;Q.わからないことや気になることを親に聞きに来るので、自分で調べられるようになってもらうにはどうすればいいですか？「どうやって調べるか」を丁寧に教えることが重要です。最初は一緒に調べることからスタートし、徐々に子ども自身に調べる習慣をつけさせるのが良いでしょう。調べる内容によっては、答えがなかなか見つからないこともあるので、しばらくは「調べてわからなかったら、いつでも聞きに来ていい」というスタンスを持つことが大切です。サポートする際は、すぐに答えを教えるのではなく、問いかけやヒントを与えましょう。どのようにすれば次回から自力で困難を乗り越えられるようになるかという視点で考えることが重要です。さらに、子どもと接する際には、「調べることは楽しい」という姿勢を持ち、「自分で調べることができるようになるとこんなに素晴らしいことがある」と伝えることが大事です。「調べることは面倒だ」という意識があると、それが子どもに伝わり、彼らがより「調べるより親に聞いたほうが早くて楽だ」と感じてしまう可能性があります。最初が肝心なので、一緒に調べものをするプロセスや、子どもに調べ方を教えるプロセスを存分に楽しんでください。 &nbsp;Q.探究心がなくボーっとしているので、ほかの子どもたちが何かに興味を持つきっかけを知りたいです興味を持つ対象やそのきっかけは人それぞれで、一見ボーっととしているからといって探究心がないとは限りません。たとえば、外見上はボーっとしているように見えても、頭の中でさまざまなことを考えているかもしれません。いわゆる「哲学者」タイプの子どもは、「なぜだろう？」や「こうかもしれない」といった問いを自分自身に投げかけ、独自の思考を深め続けることがあります。思考スピードはゆっくりかもしれませんが、ほかの人が考えないような深い部分まで考えていることもあります。また、「表現者」タイプの子どもは、自分の空想や妄想を自由に広げていることが多く、絵本やアート作品などの制作を通じて独自の個性を表現することがあります。「うちの子には探究心がない」とお困りの場合に多いのが、親が頭の中でイメージしている「探究像」と子どもの探究の仕方が大きく異なるだけというケースです。実際には、その子なりに探究する姿勢を持っていることが多いです。このような子どもたちに対して、探究心がないと決めつけるのではなく、それぞれの特性にじっくりと目を向け、理解を深めることがまずは重要です。 &nbsp;Q.息子は好奇心が強いので探究学習が向いていると感じますが、放っておくとゲームに夢中…。ゲームを活用した探究学習はありますか？探究的な学びを促進するアナログゲーム（カードゲームやボードゲーム）はたくさんあります。その子の興味関心や学習したいテーマに合わせて選ぶとよいでしょう。親子で楽しめるものも多いので、家族で購入し一緒に遊ぶことをお勧めします。アナログゲームは多人数で遊ぶものが多く、コミュニケーションを通じた学びや関係性の構築にも寄与します。デジタルゲームの場合は、自らプログラミングを用いてゲームをつくることに挑戦するのがおすすめです。既成のゲームを体験するだけでなく、自分で創り出すことによるワクワク感があり、制作過程ではさまざまな試行錯誤や学びが生まれます。 &nbsp;Q.探究学習をする子としない子で違いは生まれますか？探究的に学んできた子どもと、親や先生の指示に従って学んできた子どもでは、学ぶ姿勢やスタンスに大きな違いが生まれますし、成人してからの仕事の取り組み方にも影響が見られます。しかし、遊びの中でも探究的に学ぶことは可能です。そのため、「探究学習」の教材やプログラムに取り組んでいるかどうかではなく、日常生活の中でどれだけ探究心を発揮できているかという観点で考えることが大切です。また、探究するのが好きな子は確かにいますが、探究心は誰にでも備わっているものです。そのため、向き不向きがあるとは考えないほうがよいです。 &nbsp;Q.習いごとに行かなくても探究学習はできますか？これまで述べてきた通り、探究学習は場所を選びません。むしろ、子どもの興味関心に寄り添った柔軟なサポートは家庭のほうがやりやすいでしょう。ただし、習い事として探究学習を選ぶべきケースもあります。一つは、探究する文化に浸ることを目的とする場合です。探究心を刺激するプログラムや、子どもの特性に合わせたサポートを提供する専門の教師、探究する姿勢を持った同世代の仲間がいるコミュニティに参加することで、子どもの探究心がさらに養われます。もう一つのケースは、親が子どもの興味のある分野に詳しくない場合です。たとえば、ITが苦手な親がプログラミングに興味を持つ子をサポートするのは難しいかもしれませんし、ロジカルな思考の親がアート系の活動に夢中の子を支えるのも同様です。このようなときは、専門的な知識が求められる分野について外部のリソースを活用するのが良いでしょう。ただし、習い事に頼りすぎると、家族で一緒に探究する時間が減り、親子の関係が希薄になる恐れがあるため、どこまで外部のサポートを利用するかは慎重に決めることが重要です。 &nbsp;<h2>まとめ</h2>近年、現代社会の複雑な課題に対応するため、探究学習が注目されています。これは子どもが主体的に問いを立て、情報収集・分析し、議論を通じて答えを見出すプロセスです。思考力、判断力、表現力、協働力などの能力を養う効果があります。探究学習の特徴は、決まった正解がない中で自分なりの答えを導き出す点です。主体的な学習意欲の向上、課題解決能力の育成、論理的思考力の養成などのメリットがあります。家庭でも実践可能で、子どもの興味関心に耳を傾け、体験学習や自由な遊びの機会を設けることが大切です。また、読書や一緒に考える時間をつくり、失敗を恐れない環境づくりも重要です。ただし、質問攻めにしたり子どもの意見を否定したりしないよう注意が必要です。子どもの自主性と探究心を尊重することが探究学習の鍵となります。 #探究 #探求 #探究学習

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