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目次<ul style="list-style-type:circle;"><li>非認知能力とは &nbsp;</li><li>非認知能力が高い人の特徴・自制心が強い ・粘り強さがある ・社会性が高い ・責任感・誠実性がある ・好奇心が強い ・レジリエンス（回復力）が高い ・自己認識が的確にできている &nbsp;</li><li>子どもの非認知能力が低い原因は？育てるために親ができること &nbsp;</li><li>非認知能力は大人になってからでも伸ばせるの？ &nbsp;</li><li>【アンケート調査】子どもの非認知能力を伸ばすために家庭でやっていることは？ &nbsp;</li><li>まとめ</li></ul>

近年、「非認知能力」という言葉をよく目にするようになった子育て中の親御さんもいることでしょう。非認知能力とはIQなどで測れる学力とは異なり、「頑張る力」「人と協調する力」「感情をコントロールする力」など、目に見えにくい心の力を指します。この非認知能力が高い人には、どのような特徴があるのでしょうか。今回は、非認知能力が高い人の特徴や、その能力を伸ばすための具体的な方法について詳しく解説していきます。 &nbsp;<h2>非認知能力とは</h2>

非認知能力とは、私たちの日常生活で実践的に役立つ、数値化が難しい心の力のことです。たとえば、失敗しても諦めずに頑張り続ける粘り強さや、友だちと協力してものごとを進められる協調性、誘惑に負けない自制心などが含まれます。テストの点数のような目に見える能力とは違い、他人との関係づくりや、困難を乗り越える際に発揮される内面的な力ともいえます。幼い子どもが積み木を何度も積み直しながら上手く積めるようになっていく過程や、グループ活動で皆の意見を聞きながら最適な解決策を見つけていく場面など、日常の中で自然と磨かれていく能力です。これらの力は、学校の成績だけでなく、将来の仕事や人生の充実度にも大きな影響を与えると考えられています。非認知能力は大人になってから伸ばすこともできますが、子どものうちから身につけておくことで、その後の成長とともにできるようになることの幅が広がります。なお非認知能力については、以下の記事でも詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。 関連記事：<a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/hotsoda-24905/">非認知能力とは？高い人の特徴や伸ばすために有効な具体例を紹介</a> &nbsp;<h2>非認知能力が高い人の特徴</h2>

では具体的に、子どものうちから非認知能力を伸ばしておくと、将来的にどのような人物像が期待できるのでしょうか。非認知能力が高い人とは、いわゆるIQテストで測られるような認知能力だけでなく、社会性、感情コントロール、目標達成能力など、より人間らしい側面で優れた能力を持っている人のことを指します。以下のような特徴に当てはまる人は非認知能力が高いといえ、社会に出てからさまざま場面での活躍が期待できます。ただし、以下のすべてに当てはまらなければ非認知能力が高くない、というわけではありませんので注意しましょう。 &nbsp;<h3>自制心が強い</h3>非認知能力が高い人は自制心が強く、自分の感情や欲望をコントロールする力に長けています。具体的には、感情に流されず冷静に行動したり、目先の欲求や誘惑に負けず長期的な目標のために行動したりできます。また、何かをしたくなったときに、すぐに行動に移さず、よく考えてから行動する力も自制心の1つです。つまり、自制心がある人は、自分の感情や欲望を上手くコントロールし、目標達成のために必要な行動を続けることができる人といえます。 &nbsp;<h3>粘り強さがある</h3>粘り強さとは、困難や障害に屈せず、目標達成のために辛抱強く努力し続ける性質や能力のことです。諦めずに根気強くものごとに取り組む姿勢を指し、精神的な強さや忍耐力、持続力などと深く関わっています。先述したように非認知能力が高いと自制心が強いため、一時的な挫折や疲れに流されることなく、長期的な目標に向かって努力を続けることができます。さらに、失敗を学びの機会として前向きに捉え、新しい方法を試す柔軟性も備えているため、諦めずに取り組み続けることができるのです。つまり、粘り強さがある人は、目標達成のために必要な努力を継続的に行うことができ、途中で挫折しにくいといえます。 &nbsp;<h3>社会性が高い</h3>社会性とは、社会生活を円滑に送るために必要な能力や性質のことで、非認知能力の高い人は社会性が高いといえます。具体的には、コミュニケーション能力や協調性、共感性に優れているので、集団の中で調和を保ちながら相手の気持ちを察し、自分の考えをわかりやすく伝えることができます。つまり、社会性が高い人は、周囲の人々と良好な関係を築き、集団の中で円滑に活動することができるのです。学校、職場、地域社会など、さまざまな場面で活躍し、周囲からの信頼も厚いと言えるでしょう。 &nbsp;<h3>責任感・誠実性がある</h3>責任感とは、自分が引き受けたことや役割に対して、最後までやり遂げようとする意識や態度のことです。責任感がある人は、約束を守り、仕事をきちんとこなし、周囲からの信頼を得やすいです。ビジネスシーンにおいては、納期を守る、品質を確保する、問題発生時には迅速に対応するなどが責任感の表れといえるでしょう。一方で誠実性とは真心をもって人に接し、言動に裏表がないことです。正直で真面目な態度、嘘をつかないこと、約束を守ることなどが含まれます。誠実性がある人は、周囲からの信頼が厚く、良好な人間関係を築きやすいです。ビジネスシーンにおいては、顧客や取引先に対して誠実な対応をすることで、長期的な信頼関係を構築することができます。 &nbsp;<h3>好奇心が強い</h3>好奇心には、単にもの珍しいものに惹かれるだけでなく、ものごとの本質やしくみを理解しようとする探究心も含まれます。非認知能力が高い人は未知のものや未経験のこと、あるいは不思議なことなどに対して、強い興味や関心を抱き、それを知りたい、探求したいという気持ちが旺盛な人が多いです。好奇心が強い人は、常に新しい刺激を求め、積極的に学び、経験を積むことで自己成長を続けようとする傾向があるといえます。 &nbsp;<h3>レジリエンス（回復力）が高い</h3>レジリエンス（回復力）とは、困難や逆境、ストレスなどの負の状況に直面した際に、精神的・心理的に素早く立ち直り、元の状態、あるいはそれ以上に成長した状態に戻る能力のことです。単に「へこたれない」「打たれ強い」というだけでなく、困難を経験することで学び、成長していく力も含みます。レジリエンスが高い人は、困難を単なるマイナス経験として捉えるのではなく、成長の機会と捉え、それをバネにしてさらに成長していくことができるといえます。 &nbsp;<h3>自己認識が的確にできている</h3>非認知能力が高い人は、日常的に自分の感情や行動を振り返り、客観的に観察する習慣が身についているため、自己認識が的確です。単に「自分はこういう人間だ」と主観的に思い込んでいるだけでなく、客観的な視点も持ち合わせていることが重要です。たとえば受験や就職活動の面接では、「自己PR」や「長所・短所」などを聞かれることが多いため、自己認識が的確であることは非常に重要です。自分の強みや弱みを客観的に説明することで、面接官に自己理解の深さを示すことができ、好印象を与えることができるでしょう。 &nbsp;<h2>子どもの非認知能力が低い原因は？育てるために親ができること</h2>

前提として、非認知能力は自分自身の意識でしか変えられないものです。そのため、いくら子どもの非認知能力を伸ばしたいからと言って、親が強制的に何かをやらせることは逆効果です。たとえば子ども自身が外遊びよりも室内遊びを好んでいるにもかかわらず、自然に触れ合わせようと「外で遊んで来なさい」と声をかけても、非認知能力は伸びません。「子どもの非認知能力が低いかもしれない…」と感じる場合、親側が押しつけを行っていないか、これまでの声かけの仕方を見直してみましょう。子どもへ何かを促す際は、決して命令や指示をするのではなく、「～してみてはどうかな？」「～してるところが見てみたいな」などと提案や願望のかたちで伝えることが大切です。そのうえで、子ども自身にやるか・やらないかの決断を委ねましょう。子どもの非認知能力を育てるためには、何よりもまず、お子さまのことをよく見ていてあげることが重要です。たとえば、ご褒美のために勉強を頑張れる子どもがいれば、友だちにテストの点数を負けたくないからと勉強を頑張れる子どももいます。頑張り方のマインドセットは人それぞれなのです。我が子は何に興味関心があり、どんなものごとに対してならば自発性を持って動くことができるのか、お子さまのことをよく観察して、いざ動き出したときにスムーズに取り組めるようなサポートをしてあげると良いでしょう。<h2> 非認知能力は大人になってからでも伸ばせるの？</h2>

非認知能力は、生涯を通じて伸ばすことが可能です。高校生の部活動でグリット（やり抜く力）を育てられるように、大人になってからも意識的な取り組みによって向上させることができます。一般的に、非認知能力を伸ばすうえで効果的な時期は4歳ごろまでとされていますが、先ほどもお伝えしたとおり、4歳を過ぎたから非認知能力を伸ばせないということではありません。4歳以降、親御さんの話した内容を頭で考えて理解できるようになってからは、お子さまの声に耳を傾けながら、豊かに対話をしてあげられると良いですね。特に5～8歳ごろは探究心が芽生えてくるので、子どもが興味関心を持ったことに対して、いかに保護者が興味関心を持ち続けられるような環境をつくってあげられるかが大切になってくるでしょう。一方で、自制心や責任感といった非認知能力は、大人になってからの方が伸びやすいと言えます。これは、社会に出てからの方が自制心を必要とする場面に出くわすことが多く、環境によって養われていくためです。 &nbsp;<h2>【アンケート調査】子どもの非認知能力を伸ばすために家庭でやっていることは？</h2>

今回、セイバン独自に小学生のお子さまを持つ保護者136名を対象に、非認知能力を高めるために家庭でどんなことを実践しているのか伺ってみました。特に多かったのが、「子どもの話を否定せずに聞く」「話をじっくり聴く」といったコミュニケーション重視の回答でした。子どもの話を否定せず受け入れたり、毎日少しでも話を聴く時間を設けたりするという姿勢が見受けられます。次いで多かったのが、「好奇心を大切にする」「自然の中で遊ぶ」などの体験重視の意見です。子どもの好奇心や興味に寄り添い、体験を重視する取り組みが挙げられています。一方で、「特に何もしていない」や「なし」といった回答も見られ、特に意識的な取り組みをしていない家庭もあるようです。

【実際の保護者の声】<ul><li>皆で意見を言い合う機会になかなか自分を出せないため、自分の意見を言えるように「あなたの気持ちはどうなのか」を聞くようにしている &nbsp;</li><li>時間の使い方を意識させることで、生活に関わるさまざまなことを自分で管理する気持ちを育むことを期待している &nbsp;</li><li>子どもの話を否定せずに最後まで聞いて、共感している &nbsp;</li><li>子どもの思いに共感し、否定しないように心掛けている &nbsp;</li><li>子どもが言いたいこと、伝えたいことをしっかり聞いたり感じ取ったりするように気をつけている。やりたいことをできる限りさせてあげる &nbsp;</li><li>自由な発想と豊かな表現力の醸成のため、あまり規制をしない &nbsp;</li><li>物語の中で「登場人物がどうして泣いているのか？」など、文章に書かれていないことを質問して、考えて言葉に出してもらうようにしている &nbsp;</li><li>自然体験など、日ごろからさまざまな体験イベントへ参加している &nbsp;</li><li>外に出かけ、親に頼らず自分から積極的に話しかけるなど行動させる &nbsp;</li><li>公園などではじめて会う親子にも積極的に話しかけるようにしている。親が積極的に他者と関わる姿を見てもらうことによって、娘も社交的な性格になってほしい &nbsp;</li><li>自然と触れ合うような体験をする。キャンプに行く、木工教室に行く、牧場に行くなど &nbsp;</li><li>地域の行事や体験イベントなど、いろいろな経験をさせるようにしている</li></ul>

<a href="https://benesse.jp/berd/jisedai/research/detail_5784.html">ベネッセ教育総合研究所とOECD（経済協力開発機構）の共同研究の報告</a>によると、子どもと同じ目線で一緒に共感しながら対話することが、非認知能力の向上に効果的であるとされています。ここで特に重要なのが、親御さんが子どもと同じ目線に立つ、つまり親子が「共主体（共に主体）」になるということです。具体的には、子どもに何かをしてほしいときに、「できたら良いな」「やってみたらどうかな」と指示や命令ではなく、あくまでも提案や願望として伝えます。この際、「やりなさい」などと押しつけるような言い方は避けるようにしましょう。また反対に、「好きなようにして」などと親側の主体性を消すことをむやみにしなくても良いです。親は提案や助言をしていきながら、最終的には決断を子ども自身に委ねられると良いですね。本来、非認知能力は外側から伸ばそうとして伸ばせるものではありません。お子さま自身の意識によってでしか変えられないものだからです。親側から特別なことを押しつけるようなことはせず、子どものどんな力が伸びているのか、日々成長を見守ることで強みを見出してあげましょう。 &nbsp;<h2>まとめ</h2>今回は、非認知能力の概要と重要性について解説してきました。非認知能力とは、IQなどの数値化できない能力で、忍耐力、協調性、自制心などを指し、人生の成功を左右する重要な要素として注目されています。非認知能力が高い人の特徴として、自制心、粘り強さ、社会性、責任感、好奇心、レジリエンス、自己認識の7つが挙げられており、これらの能力は相互に関連し合っています。一方、非認知能力が低い場合、感情コントロールの困難さや継続力の弱さなどの課題が生まれやすいです。非認知能力は、生涯を通じて伸ばすことが可能です。非認知能力を高めるには、家庭で子どもと同じ目線に立って対話することが効果的とされています。子どもの話を否定せずにきちんと聞いてあげたり、好奇心を大切にした体験に触れさせてあげたりといったことを意識してみてはいかがでしょうか。

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