SODA VOICE

<a href="https://futago-jitensya.jp/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">ふたごじてんしゃ®️</a>が誕生するまでの山あり谷ありのエピソードは、著書<a href="https://www.amazon.co.jp/%E3%81%B5%E3%81%9F%E3%81%94%E3%81%98%E3%81%A6%E3%82%93%E3%81%97%E3%82%83%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E4%B8%AD%E5%8E%9F%E7%BE%8E%E6%99%BA%E5%AD%90/dp/4908087148" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「ふたごじてんしゃ物語」</a>で詳しく書かれています。 2011年、双子の息子さんたちが1歳のころに2人一緒に、かつ安全に乗せることができる「ふたごじてんしゃ®️」を思いついてから、足掛け7年。 家事育児と仕事をこなす中、トライアンドエラーを繰り返しながら小さな体で粘りに粘って2018年に販売開始した「ふたごじてんしゃ®️」。 2016年には「株式会社ふたごじてんしゃ」を設立。社会起業家中原美智子さんの誕生です。 関連記事：<a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/sodavoice-240318/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「命の誕生を当たり前に喜べる社会をつくりたい」 自らの双子育児の体験すべてを愛に変える課題解決のひと</a> ーーふたごじてんしゃのHPにはこう書いてあります。 「ふたごじてんしゃは「自転車屋さん」ではありません。双子を育てていく中で感じた、疎外感、ひきこもり、閉そく感にマイノリティ。心だけでなく行動までも制限する移動問題。これらに真っ向から立ち向かおうとした結果、まずは「ふたごじてんしゃ」をカタチにすることを目指してきました。」 ふたごじてんしゃ®️はアセスメント販売®️という独自の販売システムを導入しています。 ふたごじてんしゃ®️の購入希望者に利用シーンや使用環境などを、自分自身で考えてもらう時間をとっていただき、回答結果に応じたアセスメント結果と修了証を得て初めて購入することができます。 これには、あらかじめ利用者にリスクもきちんと把握してもらったうえで、安全に使用してもらいたいという中原さんの思いが込められています。<h2> 自分を守るために本能的に身についたリスク管理が事業にも活かされて</h2>「双子を乗せることができる移動手段としての自転車」が欲しかったのではなくて、私が私らしく自由な暮らしを手に入れるために、双子を連れて出かけることができる自転車が欲しいという思いからでした。この思いが原動力であり、すべての行動力の源泉です。

たったひとりで始めたプロジェクトでしたが、ふたごじてんしゃ®️を制作する過程で、文字通りいくつもの壁にぶつかりました。その都度専門家を探して、どういう法律や規格があるのか調べながら乗り越えてきました。とても骨の折れる作業でしたが、向き合えたのは、過去に民法をしっかりと学んだ経験があったからだと思います。 そういった学びがあったから、いま代表でいろんなことがあるけれど、ここはきっと何かあるんじゃないかと危険を察知するのは早いです。スタッフにもリスクマネジメント能力が高いと言われます。 &nbsp;<h2>&nbsp;「私はずっとここにいるよ」と知らせたいから</h2>中原さんは、2016年に「株式会社ふたごじてんしゃ」を設立後、2018年には孤独感や悩みを抱えた多胎児のパパママを、オンラインコミュニティでつなげることで支援する<a href="https://tsunagerunpo.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「NPO法人つなげる」</a>を立ち上げました。

ーーSoda!Soda! 先日の能登半島地震の際にはいち早く多胎育児中のパパママに向けてSNSと、運営する「多胎チャンネル」で被災地のパパママに向けて情報発信をされていましたね。 昨年2023年2月には兵庫県尼崎市に多胎児の親同士が交流できる<a href="https://tsunagerunpo.com/news/8951/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「ふたごハウス」</a>という施設ををオープンして、多胎児のパパママが気兼ねなく集って、沐浴のお手伝いや、同じような境遇のママパパが話せるスペースとして、多くの親子が利用されていると伺いました。 ーー中原 私は、19歳で家をでてから、これまで多くの大人や周囲の人の善意でやってこれました。本当にいろいろな人達が、まだ若かった私を気にかけ、助けてくれました。だから、いまの私があります。なので、次は私にできることをさせてもらえたらという気持ちで活動をしています。 42歳から大学で学び、社会福祉士になったのもそういった気持ちからです。 妊娠して双子だとわかり、この子たちを産むと決めたら、お母さんたちはどこかで覚悟を決めたんだと思います。で、決めたことで、辛くても、しんどくても、人に「助けて」って言いづらいんじゃないかなって思うんです。実際に、私自身がそうでした。

ーーSoda!Soda! それで<a href="https://tsunagerunpo.com/lp/peer-support/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「つなげるピアサポーター」</a>を育ててらっしゃるんですね。 ーー中原 多胎児の子育ては、どうしても孤独になりがちです。 ですから、話ができる人や共感できる仲間がいるかいないかで、心持ちが変わってきます。少しでも前向きな気持ちでいられるよう、つなげるピアサポーターさん達が関わってくれています。つなげるピアサポーターには、多胎育児を教えるというスタンスではなく、耳を傾け話を聴く姿勢だったり、ひとりの多胎育児経験者として経験談を伝えてもらうことを意識してもらい活動をしてもらっています。つなげるピアサポーターになるには、団体説明会とつなげるピアサポーター養成講座の受講が必要です。 ここでは、NPO法人つなげるが大切にしている「共感的な理解」「エンパワメント」「自己決定の尊重」「対等な関係性」といった4つの基本姿勢を学んでもらいます。

「ふたごハウス」はリアルな場所でサポートできる場所として2023年2月にオープンしました。ここは、双子や三つ子の親子が気軽に集まれる場所です。沐浴や授乳を一緒にできたらママはうれしいだろうか、ここでみんなワイワイご飯が食べられたら、忙しいご飯時間を楽しくできるんじゃないかなぁと考えたのです。 私たちはここにいるから、ひとりで抱えすぎないでもらえたらなと思います。 &nbsp;<h2>自分で自分を見えない箱に入れてしまわないで</h2>ーーSoda!Soda! 読者の皆さんに何かメッセージはありますか？ ーー中原 私が長男を育てているとき、「母とはこうあるべき」といったイメージがありました。 お姑さんだったり、夫だったり、近所の人や園ママや先輩ママ。いろんな情報が足枷となっていたように思います。 そして、このような状態は、私だけではないことを、いま多くのお母さんたちと話をしていて感じています。自分が辛くてしんどい、といった言葉さえも飲み込んでいるように見えます。あなたはどう生きたいですか？お母さんっていう役割に生きるのではなく、あなた自身が何のために生きているのか、を大切にしてほしいです。

編集部記今回中原さんには東京出張のお忙しい中、インタビューの時間をとっていただきました。 これまで、ふたごじてんしゃの開発やNPO法人つなげるの活動については多くのメディアで取材されていましたが、ご自身の生い立ちについてここまでお話いただいたのは初めてだということでした。 正直、どんなふうに文字にすればいいのか、悩みつつ記事をまとめたところ、中原さんご本人がご自身の言葉として丁寧に原稿を修正してくださいました。感謝をお伝えします。 また、今回の記事には反映しておりませんが、多胎児の育児に関わるさまざまな問題は、実は妊娠時から始まっていることを知りました。もっというと家族のあり方そのものを考えることにも繋がっていると思います。 多様性の時代といわれて久しいですが、出産や子育てにも多様性という概念がごく普通に存在してほしいなあと改めて思いながら原稿を書かせていただきました。 尼崎のふたごハウスもぜひ取材させていただきたいと思います。（編集部　大谷ミサ）

<h3>プロフィール&nbsp;</h3><figure class="image image_resized"><img src="https://seiban.g.kuroco-img.app/files/user/topics_img/8/05/%E4%B8%AD%E5%8E%9F%E3%81%95%E3%82%93%E2%91%A223.jpg"></figure> 中原 美智子（なかはら みちこ） 「命の誕生を当たり前に喜べる社会」をつくる社会起業家 3人の男の子の母（次男・三男が双子） 社会福祉士。<a href="https://futago-jitensya.jp/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">株式会社ふたごじてんしゃ</a>代表取締役。<a href="https://tsunagerunpo.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">NPO法人つなげる</a>代表理事。一般社団法人日本多胎支援協会理事。 1971年、大阪府生まれ。2003年に長男、2010年に双子(次男・三男)を出産。多胎育児の難しさに直面した経験から双子同乗自転車を発案、メーカーへの企画提案・営業活動を自ら行い、2016年に株式会社ふたごじてんしゃを設立。2018年、日本で唯一の未就学児が２人同乗可能な三輪自転車『ふたごじてんしゃ®』発売開始。同年、多胎育児を支援するNPO法人つなげるを設立。2017年、神戸親和女子大学通信教育部卒。株式会社ふたごじてんしゃ　 <a href="https://futago-jitensya.jp/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://futago-jitensya.jp/</a> NPO法人つなげる <a href="https://tsunagerunpo.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://tsunagerunpo.com/</a> 中原さんInstagram <a href="https://www.instagram.com/michiko.nakahara74/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">＠michiko.nakahara74</a>

ふたごじてんしゃの誕生秘話が知れる著書<a href="https://www.amazon.co.jp/%E3%81%B5%E3%81%9F%E3%81%94%E3%81%98%E3%81%A6%E3%82%93%E3%81%97%E3%82%83%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E4%B8%AD%E5%8E%9F%E7%BE%8E%E6%99%BA%E5%AD%90/dp/4908087148" target="_blank" rel="noopener noreferrer">ふたごじてんしゃ物語</a>

『ふたごじてんしゃ物語』が店頭に並び想うコト <a href="https://futago-jitensya.jp/news/10535/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://futago-jitensya.jp/news/10535/</a>

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