教えてヨーコ先生

小学1年生の男子です。宿題や明日の学校の準備等、やらなくてはいけないことをやりたがらず、注意するとすぐにキレ口調になりいじけます。
毎日宿題のたびに戦っています。特に漢字の反復学習が嫌で、学校もつまらない、と言ったりします。
怒ってみたり怒るのをやめてみたり、色々試していますが全く効果なしでかなり長期戦です。学校を嫌いになるのも困ります。
何かよいアドバイスをいただけないでしょうか？よろしくお願いいたします。

まずはやりたくない理由を聞いてみて。
そして、宿題攻略法を考えてみましょう。

<h2>つまらないからやりたくないというお子さんの気持ち、わかります。</h2>

学校の宿題をやりたがらない。特に漢字の書き取りが嫌な子は多いですね。先日も、そんなご相談を受けました。 

その子の場合は、 「もう書けるのに、何度も同じ文字を書いて手が疲れる。」
「一生懸命書いても、トメ・ハネなど細かいところで、間違い直しをされるのが嫌だ」
と言うのだそうです。

確かに・・・！ 同じ字を何回もきちんと清書するのって、大人でもなかなか集中力が必要です。
私は書道を習っていますが、お手本と同じように書くって案外難しいですし、書くという作業はかなりエネルギーを使うので、その子の言い分に思わず
「それもそうだよね。わかる！」と共感してしまいました。

まあ、私の場合は自分でやりたくてやっていることなので、自分で納得のいく字が書けるまで何度も書き直しますし、先生のお直しもより美しい字を書くための指導だと思っているので、素直に受け入れられますが、いやいややっている宿題で、一生懸命書いた文字の細かいところをチェックされて、✖️をつけられたら凹みますよね。だから、やりたがらないお子さんの気持ちもわかるなあと思ってしまいました。 &nbsp;<h2>環境を整えてあげることで、取り組みやすくなるかもしれません</h2>

お子さんはきっと、やらないといけないことは分かっているんでしょうね。でも、つまらないからやりたくない。その延長で学校もつまらなくなっている・・・。
このまま、負のスパイラルに陥ったらと思うと心配ですよね。

そうなんです。好きじゃないことを無理やりやらせて、勉強が嫌いになってしまったら、元も子もないので、私も困っているんです。

前述のお子さんの場合は、担任の先生から○をもらえないと休み時間に遊びに行けないのが嫌だったそうで（そういうやり方もどうかと思いますが）、お母さんと作戦会議をして、先生から○をもらうための攻略法を考えたそうです。 トメ・ハネにかなり厳しい先生だったので、トメハネをきちんと書くことにフォーカスして練習をしたそうです。その結果、○をもらえたので、一件落着したと話してくれました。また、手が疲れると言うのは、筆圧の問題もあるかもしれないなあと思い、お伝えしたら、HBの鉛筆を使っていると言うことだったので、2Bの鉛筆に変えて、持ち方もチェックしてもらったところ、前より疲れなくなったそうです。また小さいお子さんには、ご褒美は効果があるので、スタンプカードをつくってあげて、宿題や学校の準備など、やらないといけないことができたらスタンプを押してあげて、たまったら何かお子さんが喜ぶご褒美を用意するのもいいかもしれません。 このように、環境を整えてあげることで、取り組みやすくなるではないでしょうか。

なるほど。そこまで気づきませんでした。

<h2>宿題をやりたくない理由を聞いてみましょう</h2>

ところで、お子さんが、宿題をやりたくない理由は聞きましたか？もしかしたらレベルが合っていない。（難しすぎても簡単すぎてもモチベーションは上がりません）と言うことはありませんか？　もしそうなら、宿題とは別に、お子さんが楽しんで取り組めるような教材を用意してあげて、お家で楽しみながら勉強できるようにしてあげてはどうでしょうか？　ゲーム感覚で学べる教材も出ているので、探してみてください。ただ、子どもが一つのことに集中できる時間は限られているので、長時間机の前に座って何かをすると言うのは厳しいと思います。ですから、できるだけ短時間（15分くらい）で終わらせるようにするのがコツです。一方、反復練習や宿題の効果についても諸説があります。とはいえ、学校の宿題を「やらなくてもいい」とはいえないですよね。

<h2>一緒に学校の宿題をする「意味」を考えてみませんか？&nbsp;</h2>そこで、お子さんと一緒に、それをすることの意味を考えてみませんか。例えば、書き取りの目的は何でしょうか。 漢字を覚える。綺麗に書けるようにする。集中力を養う。嫌なことでもやり切る鍛錬をする…。いろいろありそうです。別のあるご家庭では、やはり書き取りをやりたいくないと言うお子さんと、漢字がきれいに書けるとどんないいことがあるかを考えたそうです。 そのお子さんは、動物園のイルカショーを見てから、飼育係さんになりたいと思っていたので、その未来を実現するために、漢字の練習がどんな意味があるかを聞いたそうです。 そうしたら、お子さんが、「字が汚いと、動物の説明を書いてもお客さんが読めない」言ったのです。 そこで、お母さんは今書いている字で考えられる動物の名前クイズを出したところ、お子さんが「イルカのい」「さるのさ」と自分で言いながら、漢字の練習をするようになったと教えてくれました。こんなふうに、お子さんが、自分にとって、勉強することの意味や楽しみを見つけられるといいですね。

なかなか簡単ではないかもしれませんが、遠回りのようで、こうしたプロセスを経ていくことは、無駄ではないと思います。

お子さんのやりたくないと言う気持ちにも共感しつつ、どうしたらやれるようになるか工夫をしてみて下さい。

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