教えてヨーコ先生

子どもに習い事をさせたいのですが、いろいろな種類があって迷っています。親としては探究的な学びをさせたいので、習い事も探究心を育てるようなものを探しています。
オススメの探究心を磨く習い事があれば教えていただきたいです。

<h2>探究的な習い事は、興味関心のあることをとことん追求できます！</h2>サッカーやピアノや学習塾など、いわゆる通常の習い事でも好きなことに「没頭」したり、失敗しても諦めずに「試行錯誤」する経験はできますが、「探究系」の習い事は、自分の興味や関心のあることをとことん追究できるのが特徴です。練習して上手になるとか、勉強をしてできるようになるといった評価とは無縁で、「ただ好き」「ひたすら没頭」を認めてもらえるので、気軽に参加することができます。また、何が好きか分からない子でも、「好きな分野」に出会えるきっかけになるかもしれません。また、探究系の習い事には、クイズやゲームから入って、「自分の好きを探せる」工夫があるので、遊ぶように学べるのも特徴ですね。

なるほど。体験を通して感じる、好きなことにとことん取り組める、評価をしないというのが、いわゆる知識やスキルを習得する習い事との違いなんですね。

そうですね。
一口に探究的な習い事と言っても、いろいろな形態があるので、「通塾型」「オンンライン型」「イベント型」と3つのタイプに分けて紹介しましょう。

<h2>探究系の習い事には3つのタイプがあります</h2><h3> ①通塾型</h3>リアルな教室で学ぶタイプです。宇宙の仕組みや戦国武将について学んだり、算数や数字について究めたり、といった「学問系」の教室。 コンビニの店長やエンジニアになったり、投資や企業を経験する「お仕事系」の教室。 また、ゲームやロボットを造る「創作系」も人気です。 調べたことをプレゼンテーションしたり、アートを体験できる「表現系」もあります。 自然体験を通して五感を磨く「自然系」の教室の中には、地域と連携して「里山再生プロジェクト」を立ち上げるなど、社会的活動に結びつけた教室もあります。 また、英語やプログラミングなど、いわゆる習い事に探究の学びをミックスした教室も増えています。いずれも、教室に通う最大の魅力は「生」に触れられること。同じ教室で誰かと一緒に学ぶこと、先生の熱量を直に感じられるのは通塾ならでは。友だちや先生の楽しそうな様子をそばで感じることで、いつのまにか自分も夢中になっていたりします。 &nbsp;▼【通塾型】習い事の記事はこちら <a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/kyoiku-no-arekore-230210/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">子どもたちがコンビニ店長になりきって、商売ゲームに挑戦！探究学習プログラム「なりきりラボ®」「おしごと算数®」</a> <a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/kyouiku-no-arekore-220629/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">誰だって世界の扉を開くことができる！なりきりアーチスト</a>

<h3>②オンライン型</h3>近所に教室がないという地域もあります。また、通塾の送り迎えが親の負担になるケースも。 そんなときは、オンライン教室がおすすめです。全国どこからでも、自宅にいながら受講できる点がオンライン型の最大のメリットです。 コロナ以降、いろいろな種類の学びを提供する教室が増えました。オンラインの場合、何より、合わないと思ったら、やめやすいことも大きなメリットです。また、手頃な価格帯で受講できることもオンライン型の魅力です。 いろいろなコンテンツをすべて月額定額制で受講できる教室もありますから、お子さんの「好き」が見つかるまで、いろいろ試してみるといいですね。オンラインとはいえ、大勢の顔が画面に並ぶと尻込みしてしまうというお子さんには、少人数で学べる教室もあります。子どもに合わせて学ぶ環境を選べることは利点の一つ。最近は、メタバースの世界で、アバターとしてバーチャルキャンパスに通う教室もあります。アバターをつくれば自分の顔を見られることはないし、ニックネームで参加できるので、恥ずかしがりなお子さんにもおすすめです。 ▼【オンライン型】習い事の記事はこちら <a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/kyoiku-no-arekore-221018/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「アウトプットからはじまる」オンラインで最先端の学び</a> <a href="https://www.seiban-sodasoda.com/episodes/detail/kyoiku-no-arekore-221018/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「シェアパーティー」潜入レポート</a><h3> ②イベント型</h3>地域や企業、塾などが企画している自然観察の会や農作業の会といったイベントも見逃せません。前回ご紹介した<a href="https://www.mitsukaruwakaru.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Feel 度Walk</a>もこれに当てはまります。「探究」と謳っていなくても「体験型」のイベントにはどれも探究的な要素があります。親子で参加できるものも多いので、子どもの興味・関心具合もわかります。 参加した後、イベント日記のようにまとめると、それ自体が立派な「探究」になります。単発のイベントを入口にしながら「面白い」「もっとやってみたい」ことが見つかるかもしれません。 イベントに親子で参加する際には、親自身がそれを楽しんでくださいね。「あなたのために参加している」とか「何かを学んできてね」というのではなく、まずは楽しむことが探究の第一歩です。

<h2>先生選びのポイントは、「先生自身が好きで楽しんでいるか」「熱量があるか」</h2>

そうですよね。それぞれに良いところがありそうです。何が好きかは、やってみないと分からないので、オンラインや単発のイベント型から試すのが良さそうですね。
先生の選び方に何かコツはありますか？

先生の選び方ですが、探究的な習い事の場合は特に、正解を教え込むのではなく、子ども自身に考えさせている様子が伺える先生と繋がるといいと思います。一流の先生は質問力に長けているので、見学に行った際に、子どもたちにどんな言葉をかけているかに注目してみてください。子どもの質問に、さらに質問で返しているとしたら、かなり本物。探究が分かっている先生だと思います。もちろん相性もありますが、先生自身の人としての魅力があるかどうかは大事ですよね。探究系は特に、その先生自身が探究的に生きているかどうかが現れると言ってもよいでしょう。その内容を先生自身が好きで楽しんでいるか、熱量があるかどうかは、探究的な習い事に限らず他の習い事でも先生選びのポイントになると思います。大人が楽しんでいなければ、子どもは楽しめないですからね。

気軽に参加できるものから試してみて、お子さんが「やりたい！」という気持ちになったものを選んであげてくださいね。

ヨーコ先生こと中曽根 陽子（なかそね・ようこ） 数少ないお母さん目線に立つ教育ジャーナリストであり、幸せな子育てを探究するマザークエスト代表。東洋経済education ✕ ICT、プレジデントオンライン、中学受験ナビなど多くのウェブメディアで執筆。『成功する子は「やりたいこと」を見つけている　子どもの探究力の育て方』（青春出版社）他著書多数。

イラスト：さぶぼーぼ（Instagram／<a href="https://www.instagram.com/sabubobo.i/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">@sabubobo.i</a>）

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