教えてヨーコ先生

<h4>【Soda!Soda!からのお知らせ】</h4>8月20日（火）に、ヨーコ先生こと中曽根陽子さんの新刊『中学受験　親子で勝ち取る最高の合格』（青春出版社）が発売されることになりました。 この本では、中学受験を検討するときに必要な「受験軸」の作り方や、軸を決めるための最新の受験情報や塾の選び方、学校選びの視点、さらに「やって良かった」と思える受験にするための親の関わり方など、具体的な方法を紹介しています。Soda!Soda!では、新刊発売を記念して書籍プレゼントキャンペーンを開催します！ <a href="https://www.seiban-sodasoda.com/events/detail/event-240808_nakasone-book-campaign/?utm_source=mg_kanren&amp;utm_medium=email_smile&amp;utm_campaign=2024.08.09_yokosensei_240709" target="_blank" rel="noopener noreferrer">&gt;&gt;詳細はこちらをチェック！</a>

ヨーコ先生こと中曽根 陽子（なかそね・ようこ） 数少ないお母さん目線に立つ教育ジャーナリストであり、幸せな子育てを探究するマザークエスト代表。東洋経済education ✕ ICT、プレジデントオンライン、中学受験ナビなど多くのウェブメディアで執筆。『成功する子は「やりたいこと」を見つけている　子どもの探究力の育て方』（青春出版社）他著書多数。

イラスト：さぶぼーぼ（Instagram／<a href="https://www.instagram.com/sabubobo.i/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">@sabubobo.i</a>）

教育ジャーナリストであるヨーコ先生こと中曽根陽子さんに、中学受験について解説していただく「教えてヨーコ先生受験編」。今回は塾について。 中学受験をさせた方がいいかどうか悩むときに、同時に発生する『塾問題』。 Soda!Soda!によせられるアンケートにも、人気の塾はすぐに埋まってしまうから、小学校低学年のうちから塾に入れた方がいいのでしょうか？というご質問、とても多いです。そこで、ヨーコ先生にイマドキの塾事情も含めて教えていただきます。 &nbsp;<h2>受験を考えるのは小学3年生になってからで大丈夫</h2>受験産業は年々盛んになっています。 地域によっては人気の塾はすぐに埋まってしまって、希望の塾に入れないこともあるようですね。『塾難民』という言葉もあるそうです。 塾や習い事の数には限りがあるので、周りの人たちが動き始めると、受験をするしないにかかわらず、焦ってしまう気持ち、よく分かります。 でも、私は焦らなくていいと思います。席を確保するために低学年から進学塾に入れるケースもあるようですが、 早くから塾に入れたから有利ということでもないですし、逆にマンネリ化して、高学年になってから、塾疲れという状態になってしまうこともあります。ただ、中学受験では、小学校の教科書レベルをはるかに上回る入試問題が出題されるので、やるなら、それなりの準備をする必要があります。中学受験塾のカリキュラムは、新4年生（小学3年生の2月）から始まるのが一般的です。 もちろん5年・6年生になってからやり始めてもいいのですが、いまの受験用のテキストは、内容も難しく進度も速くなっているので、4年生から少しずつ慣らしていった方がいいと言われているのです。 それで、秋になると小学3年生用の入塾説明会や入塾テストなどのチラシが入り始めます。もし、中学受験を考えるなら、一旦その辺りで、どうするか考えればいいでしょう。

<h2>塾選びはどんな受験をするか、方針が決まってから</h2>中学受験をするかしないかを考える際に大切なのは、なぜ中学受験を選ぶのか、受験をするならどんな受験にしていくのかをきちんと考えてから始めることです。 どんな受験にするかによって、選ぶ塾も変わるからです。中学受験の場合、中学受験専門の大手進学塾から、高校受験も併設する中規模塾、地元密着型の小規模塾までさまざまです。塾難民になるというのは、大手進学塾の人気教室の話ですね。 考えなしに、とりあえず塾に入れておいて、受験するかどうか考えようというスタンスだと、塾のペースに巻き込まれ、後戻りできなくなってしまいます。規模だけでなく、指導方針や雰囲気も塾によってさまざまです。たとえば、成績によってクラス替えや席替えを行う塾と、行わない塾があります。 大手の場合は成績によってクラス替えがあります。理解度に合わせた授業を受けられると割り切れればいいですが、成績によって競うことになるので、プレッシャーもあります。 こういう塾は、競い合うことでやる気が出るお子さん向きです。プレッシャーに弱く、競争が嫌いなお子さんには、クラス替えを行わない小規模な塾で、講師にじっくり見てもらいながら力をつけていく方が、伸びることが多いようです。 ただ、たとえ競い合うことが好きなお子さんであっても、上位クラスに入れず自信をなくし、自己肯定感が下がってしまうこともあるので、お子さんの様子をよく見ることが大切です。また、分からないことがあったときに、自分からどんどん質問できる子どもと、反対に声をかけてもらわないと自分の思っていることを伝えられない子どもがいます。 後者の場合、講師がひんぱんに変わる塾ですと、打ち解けるのに時間がかかりますし、大勢の中で埋もれてしまって、分からないところもそのままやり過ごしてしまうことになりかねませんから、専任の割合が高く、講師の目が行き届きやすい塾を選ぶといいでしょう。

<h2>共働き家庭や習い事重視の場合は家庭学習に関する考え方も吟味して</h2>家庭学習に関する考え方も、塾によってさまざまです。塾で完結させる方針で、家庭学習の課題がそれほどない塾と、家庭学習を重視し、かなりの量の宿題が出る塾があります。 共働きで家庭でのサポートが難しい場合は、塾のなかで完結できる方が親の負担は少なく助かります。ただ、そういう塾は通塾時間が長くなる傾向があります。 遅くまでの塾通いで体調を崩すことがないように、注意していくことが大切です。優先したい習いごとがあったり、マイペースに学習をしていきたい場合には、個別指導の塾や通信教材を利用するのもいいでしょう。最近はオンラインの塾もあるので、そういう塾を利用するのも手です。 実際、5年生や6年生になってから受験を決めて、個別指導の塾で志望校に合わせた勉強をして合格する例もあります。 首都圏では、思考力テストや英語テスト、プレゼン型入試など入試も多様化しており、そういう受験を目指す場合には、探究型の学習塾や英語塾で得意を伸ばすことが受験合格につながる、第3の道にもなっています。

<h2>とりあえず塾に入れてから、はNG</h2>いずれにしても、進学実績や、皆が行くからという理由だけで決めるのはNG。 “とりあえず”で始めて塾のペースに巻き込まれないように、塾に入れる前に、なぜ受験をするのか、どんな受験にしていくのかを親子でよく話し合うことが大切です。最近は塾でのハラスメントも問題になっています。必ず塾に足を運んで、体制を確認し、お子さんにあった塾を選びましょう。

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